The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

カカオの焙煎①

カカオの焙煎温度は一般には100度から145度位だそうです。 ちょっと幅を見ても95度から150度くらいでしょうか。 仮に中間として120度ぐらいの温度で勝負するわけですから、コーヒーの焙煎に使う温度の6−7割ぐらい、かける熱量にすれば半分以下。なんだかん…

豆つながり カカオとコーヒーと…

しばらくほぼ完全に嗅覚を失っておりまして、最近になって、やっとこさ、油の温度がかすかに匂いで判別できる程度に回復してきたので、焙煎に挑戦してみました。 ちょっと前まで焙煎したところで、もう、ほとんど雑味成分だけが拡大して感じられるだけで何も…

麹作りとコーヒーの接点②

今、産地で嫌気発酵したりするのが流行っていますが、そのままだと、日本に来るまでにまたまたバランスが狂って、イマイチになってしまいますよ。 いっそ、ドローンでも気球でもなんでもいいから、空輸して日本に持ってきてから、発酵させて欲しいもんです。…

麹づくりと珈琲の接点①

今、いろいろな穀物やらで麹を作ってみております。麹といえば聞こえはいいですが、ようするに、カビ。麹屋さんはよく、カビの一種とかいわれますけど、少なくともみかけはもろカビそのものです。 白い菌糸が伸びてきたり、緑色の胞子を放ったり、これほんと…

昭和の残滓 酸味が特徴、とかそうでないとか 

昔、読んでいたコーヒーの本には(田舎で入手できる範囲のことですので、そんなに多くの書物を確かめたわけではありませんが)生産国ごとのコーヒーの特徴がかんたんに説明されていました。 ある国は酸味が薄くて、中深煎りでボディがしっかりしてきて、親し…

コーヒー論争その後

今週に入ってまだまだ残っていた新しいパッケージを開けたらしく、そこにはまったく別物のフレーバーが。 一般の方々であっても、これを飲むのかと頭を抱えていたレベルのあるレギュラー粉でしたが、新しい袋を開けると別物。焙煎のムラは簡単には気がつくに…

濃口、薄口、甘口③

自分は東北地方や北海道地方の事情に疎いので、どうしても、関東以南の話中心になってしまいますけど、ご容赦ください。 ところで、コーヒーとは珈琲豆の成分を70倍に薄めた抽出液であること。あるいは希釈液に過ぎないこと。これはとても重要な視点ではな…

薄口、濃口、甘口②

関東の濃口、実は自分は別の理由があると思っています。 日本で最初に上水を作ったのは小田原でそれを手本に江戸の上水は作られたと言われています。同じ頃、四国や九州でも上水は作られていたようですが。規模は小さい。 ところが調べてみても、関西では明…

濃口、薄口、甘口①

一般に関東の醤油は濃口(九州人の感覚だとなんでもまっくろけ)、対照的に関西の醤油は薄口とされます。といっても関西であっても、あるいは九州であっても、保存性を確保するためにそれなりに塩分は必要なので、見かけは淡く見えても実際にはそれなりに塩…

コーヒー論争④

地方で深煎りが好まれる3つ目の理由は、味覚の違いです。 自分の子供の頃はお弁当のおかずはかなりの確率で、ゼンマイや筍やふきのとう、さらにはごぼうでした。何が言いたいかというと、すべてある種のアクや苦味の成分がつきものの味覚だったのです。 こ…

コーヒー論争③

今回、どうして、九州(だけではないと思いますが)、地方一般により深めの焙煎が好まれる傾向にあるのか、改めて考えてみました。 関東やら、中部やら、中央に近い地域で活動されておられるかたにしたら、田舎はコーヒーの本当の楽しみ方がわかっていないと…

コーヒー論争②

どうしていいかわからず、とりあえず、テスト用に焙煎した豆を使って、さらに深めに調整してブレンドしてみました。実際評判の良いブランドの方のレギュラー粉は十分に1段階深いのです。つまり今使われているブランドがシティとしたら、フルシティに相当す…

コーヒー論争①

職場などでコーヒーが提供されている環境だと、ハンドドリップよりは、普通にコーヒーサーバーを利用していたりするところが今でもさすがに多いかと思います。 自分が小学生の時分から、70年代後半くらいからオフィス向けのコーヒーサーバーと粉がセットの…

お米のおいしさと天日干し③

実家に帰るたび、毎回ちょっと押し付けられるように帰り際に受け取って、しぶしぶ食べていたお米。玄米で食べても精米してみてもなんとも冴えない味でいつもなかなか減らず困っていました。 先々月かあるいはもっと前だったかと思います。久しぶりに家に帰っ…

お米のおいしさと天日干し②

この、いわゆる天日干しですけれど、コーヒーに例えれば、伝統的なナチュラル製法みたいなもんです。 それも(イエメン地方の)モカの伝統的な製法がそれにあたるように思います。 これはお米の場合ではありますが、はざがけしている間、全く雨が降らず乾燥…

お米のおいしさと天日干し①

自分が小学生に上がる少しまえまで、母方の実家では田植えもほとんど手作業で家族総出でやっておりましたので、自分も少しお手伝いした記憶があります。 実はおじは地方の農協でそれなりに出世した方だったので、当時としては最先端に近い田植え機を導入した…

追熟の不思議と酵母生

果実の中でエチレンによって追熟を起こすタイプに分類されるものには、バナナ、桃、りんご、ナシ、メロン、マンゴー、アボカド、トマト、それにキウイなどがあるようです。アボガド、キウイはちょっとレアかもしれませんが、いずれもコーヒーのフレーバーと…

酵母や乳酸菌の気持ちになって考えてみる

今日、最近作った無塩みそを初めて試して見ました。 ちょっと特別な風味がするようなそうでもないような。 ただ、やはり日本人としてはご飯のお供をするには少し塩が効いていないと不自然に感じてしまいます。 それと何も添加していないのですが、ほぼ嫌気環…

コージ、コウジ、こうじ

今、部屋の中になんともいえない酒饅頭を蒸したみたいな、上等のふかふかのアンマンか肉まん(豚まん)を蒸したみたいな、それとも手作りパンの発酵中みたいな不思議な香りが立ち込めています。 標準の倍の時間がかかってしまいましたが、やっとこさ麹の出麹…

フルーティの素を探る旅

ある銘柄で焙煎の度合いやその後の経過によっては猛烈なメロンのような芳香を放つものがあります。ところかひょっとすると、まるで味噌のような風味さえしてきて、なかなか万人に積極的におすすめできるものでなかったりします。 シーズンの終わりの頃のクロ…

直火式ドラムに新しい風(熱風)を吹き込んでみた②

ドラムの熱風を直接吹き込む操作は、以前もそんなにグレードの高い方の豆でもない、しかも炒りにくいという説もあるコロンビア相手に試してみたことがありまして、業務用として評価の高い焙煎機と全く遜色ないと思われる結果が一発で得られたのですが、いか…

直火式ドラムに新しい風(熱風)を吹き込んでみた①

本当は本格的に排気をつけなければと思いながらそのままになっているサンプルロースターですが、先に火力の条件を見極め、整えたいというのもあり、そのまま6バッチほどやってみました。実際には排気の条件が変わると火力にも大きく影響するので、セットで…

サイフォンとネルドリップを煮込む

うっかりキッチンハイターをかけてしまったサイフォン用フィルタを数回、煮沸してみても、漂白したネルの癖は残る状態なので、ちょっと考えました。もう少し高温にさらしたらどうなるか。 まさか火にくべるわけにはいきません。そこで。圧力鍋の登場です。 …

いまさら、予熱の話➖3分間待つのだぞ

最近のカップラーメンは5分間かかるのとか結構ありますけど、よく知られている話で本当は現在(というかすでに90年ごろには登場していたはず)の技術では1分で仕上がるように作るのは難しくないそうです。 でも、いまさら1分といわれてもほとんどの人は…

ひさしぶるのサイフォン

そもそも一般のロースターの焙煎ではないのですけれど、あるところのコーヒー(浅煎り気味という話)を届けていただいて試しに25gで4人分強の抽出をしてみたところ、思ったより濃い色、そもそも豆自体も外見では深めのシティからフレンチ手前までの焙煎で…

コーヒーの排気とSDGsとアロマテラピーの関係

コーヒーの焙煎において、もったいないと思うことはたくさんあります。 たとえばよねつの段階からたくさんの火力を余分にかけて始めなくてはならないところ、10キロの焙煎機に1キロ、2キロ程度しか入れずに焙煎するといったスタイルがスペシャルティでは…

深煎りとはすなわち美味しい炭を焼くということ

ある一定上の深めの焙煎で煙臭くなくうまくいっているものには、自分にはなぜかすみれの花を連想させる独特の好ましいフレーバーが付き纏うように感じられます。 そして、それはまさに炭になった、あるいはなりつつあるコーヒー豆の香り、だと思います。 深…

プロパン派から都市ガスに転ぶ

サンプルロースターがわりに使っている焙煎機がありまして、説明書には都市ガス仕様とあったのですが、どうもノズルのサイズが違う。全開でもほとんどトロ火なので焙煎どころではありませんでした。 それでプロパンを用意して使っていたのですが、これ、ちょ…

あえてコーヒーはあくまでも水分補給の一手段でしかない、といってみる

焙煎するほど、コーヒーにハマった人でなくても、あるいはそういうひとにとってさえも、究極コーヒーも他の飲料と同じように水分補給の手段でしかないと思うことがあります。 今、あるところで自分よりも少し年配の層の方にコーヒーをお出ししたりしています…

温暖化の効用とコーヒーベルトのシフト

このまま地球温暖化が進むと日本もコーヒーベルトの下にかかるようになるんでしょうか? 地球温暖化というのは本来、少なくとも数万年から十数万年単位の変化のはずで、自分の生きている間に実現することではなかったはずです。 ところが現在、世の中を騒が…