The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

本日も晴天なり

アイスコーヒーの季節がやってきました。

外が30度近い温度になって、自動にしておいても、暖房モードのまま運転し続けるKYな三菱エアコンを手動で冷房モードに切り替えました。

ちょっと前まで最小1.0kwの出力を持て余しているような動作をしていまして、(半額位で買える)もう少し小さなクラスで十分だったかな〜とおもっていたのですが、今日はドアを開けたり、換気扇を回しながら、焙煎した状況でまずまずの冷え具合でしたので、本格的な夏に備えるには、やはり必要な投資だったと自分を納得させることにしました。
 ただ、メーカーは、次に買うときは、富士通パナソニックにしようと本気で思います。なんというか、基本性能はそれなりにあって、故障も少なめという印象はありますが、肝心なところが、なんというか、使い手の生活に寄り添えないような不器用な感じがあるんですよね。三菱製品は。やはり家電に関しては、パナその他のメーカーに1日、2日の長があるように思います。

今日は週末にしては久々に一日中天気がよかったので、ほとんど売り物もないのにお客さんがいらして、もうどうにもならなくて、久しぶりに手網を取り出して、最低限の焙煎を行いました。微圧力計と10CHのデータロガーを繋げて、手網で焙煎する店なんて、たぶん、他にはないですよね。

もちろん、煙突もないので、店内ははぜの煙で一杯になりましたが、お客さんにとってはそれさえも珍しかったみたいで、思い他、喜んでいただけました。

熱容量の小さなセンサーで記録すると一つ一つの豆が爆ぜるタイミングで温度が大きく上下します。

最初、これはきちんと固定できないセンサが動いているせいだと思っていたのですが、どうもそうでもないようなのです。

また、バーナーの炎のゆらぎの影響かとも思ったのですが、これも違うようです。特に2ハゼの時、センサの取り付け位置が適切であれば、1回はぜるたびにきちんと温度のグラフが呼応して跳ねるので、間違いなく、はぜの影響です。

気化熱?と思ったのですが、1はぜよりも2ハゼの方がはっきりグラフにあらられることさえあることからすると、むしろこれは周りの空気の層がはじきとばされた結果と考えた方が現実に近いのではないかと思います。

つまり、センサーから離れていてもいなくても、1つのはぜで生じた小さな衝撃波は網の中に広がっていき、豆の周囲の冷たい空気の層が届いて、バーナーからの熱流を遮ぎるために、大きく、50〜60度もの温度の変動として観測されるようなのです。

今回、久しぶりに手網を使って見て、改めてわかったのは、豆の周りには、ちょうど人間の体のまわり2センチくらいの空間に空気の層があって、外気と直接ふれあいにくいようになっているのと同様に加熱中の豆の周りには相対的に温度の低い空気の層があって、ひとつひとつの豆の周りに水滴のような形で長い尾っぽがつくわけですが、網やドラムの中でまとまりとして存在している豆の場合は、冷たい空気の層の絨毯に包まれたようになっていて、バーナーに近い側、網やドラムに直接触れる側だけが、熱い空気や赤外線、伝導熱等にさらされているということが、センサーの位置を動かしているうちに見えてきました。

ちまたで、手編みのマスターみたいに自称されている方のおっしゃっておられることは、ちょっと現実と違うかもと思っていたのですが、やはり、と思った次第です。イラストがあればわかりやすいでしょうけど、ここいらは、もう少し、いろいろ実験してはっきりしたら、後日扱いたいと思います。