The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

珈琲豆の水分量が焙煎にもたらす影響 Part III(追補)

(前後しますが続きです)

実際問題として、産地や農園、品種、精製などの条件が同じといっても、3%も水分量が違えば、もう別の豆として扱って、完全に別の焙煎を狙う方が現実的かと思います。

ここまでの検討でいえることは、投入する豆の水分量が変化したら、極力、投入温度のみで調整すべきであること。水分を除いた豆の総量が変動するときは投入温度と火力も併せて全体にスライドするように上下するだけでほとんどのケースに対応できそうなことがわかります。

業務用の蓄熱性のある焙煎機を使うメリットを積極的に生かすという意味でもこれは重要ではないかと思います。

特に蓄熱性の高い焙煎機の場合、余熱の段階からすでに焙煎は始まっている。途中で火力を調整しても間に合わないのは、余熱が不適切に行われている可能性があります。(あ、自分のことかも。でもやっぱり途中、ここで一気に火力をかけたいなーとどうしても思ってしまうのです。)

この点、手回しの焙煎機は変化自在です。火力がすべてですから、シンプルです。

余熱や投入温度という概念は存在しませんから。