The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

ちょっとは悪い焙煎についても考えてみる

典型的な悪い焙煎(といわれるもの)

生 (深煎りファンには特に不評) 芯残り 外側がフルシティかシティくらいでも、粉にした時、オレンジっぽい粉が混じったりします。

焦げ まったく豆の風味が感じられず、ほとんど焦げたビニールのような感じになることさえあります(主に浅煎り、スペシャリティがお好みな方にはおしなべて不評です)

渋みの焙煎 自分は望みません。しかし、これ、ないとダメという方も結構いらっしゃるので、程度問題とはいえ微妙なところ。ふきの苦味やわらびの風味が大好きな方がいらっしゃるように、ないと怒られる方が少なからずあり。

えぐみの焙煎 もう、あくとしかいいようのない成分であっても、これがないとダメという方が、かなり少数とはいえ、確実にいらっしゃるのですが、そういう方の絶賛を真に受けて、調子にのると、ひどい目にあいます

苦味の焙煎 文字通り苦手な方が結構いらっしゃいます。人によって感受性が違うようですので、もう仕方ないところです。(それでも日本人は苦味に関して、一般に西洋人よりは寛容だと思います)

酸味の焙煎 これも苦手な方が結構いらっしゃいます。(酸味、苦味、えぐみ、渋みの区別なく、すべてダメという方もいらっしゃいますが、酸味の気配自体がダメという方は本当に多い。(特に九州人は苦手な方が多いかもしれません。慣れていないのも大きいですが、思うに、西洋人と比べて、ひょっとして東洋人は感受性が高すぎるのかもしれません。)

辛味の焙煎 もうこれは辛いとしか表現できないテイストが絡むことがしばしばあります。自分は望みませんが、これがないと、評価が下がるという方も、本当に少数ですがいらっしゃいます。それでいいよ、と言ってくださるのは、ありがたくても、やはりちょっと困ります。

甘みの焙煎 これがあるとほとんどの上記の欠点(?)はカバーされるわけですが、甘み?そんなものいらんという感じの方は、辛味を求める方にごくごく少数いらっしゃるようです。でも本当に特別な例外です。

十人十色でいろいろですが、基本的に煎りどめを間違わないことがまず第一に重要ということだけはいえそうです。

 

番外編

外観からわかる、ほぼ100%不十分な焙煎

ぱっと見では黒ずんで深煎りに見えるのになんだか豆が小さく見える。たくさん皺があって、縮こまっている。その割に、結構酸味を感じたり、浅煎りっぽい個性がある。

これは商業用焙煎ではまずありえない典型的な失敗ですが、始めて飲むなら、それなりに面白いと思ってくださる方もいるかもしれないものではあります。