The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

炭焼き小五郎と石焼き芋の薫り

冬が近づき、少しでも温かい状態でホットを出すというのを考えていまして、勢いで、粉にしてしまったキロ単位の焙煎豆を200g使って、ポット一杯に抽出してみました。

まだまだ道具の工夫が足りず、思ったほどはスムーズにいかないのですが、そこそこ熱々な状態で数時間程度持たせることができそうです。天候によっては、1時間に一人も人が通りませんから、一日中ついているわけにはいきませんし、半日はフリーの試飲用としてそのまま持たせないといけないからです。

3l近く抽出して、飲んでいただけたのは、今回なんとわずか1名だったのですけれど、ハンドドリップの達人(?)で長年たしなまれている方にもまずまずの味ということで評価いただきました。(抽出から3時間以上経過していました)        この分の残りを片付けるのをさぼって、ちょうど24時間たったころ合いで、ほのかに温かみが残っている状況で試してみたところ、意外なフレーバーが。

薫りは本当に燻製の干物を口にしたような感じで、コーヒーとはとても思えないものでした。

とはいっても、味そのものはそれなりにカラメル感もあり、意外に飲みやすい。煮詰まった感じはなくて、よくいえば燻製のいい香りをそのまま凝縮したような、悪く言えば、木酢液を嗅いだような感じのフレーバーなので、好みは分かれるというか、わざわざ温めなおして飲むようなものではないのですが、もうちょっと工夫すれば、そして、半日から6時間程度で消費するようにさえすれば、今の時期でも、十分に温かい状態で、相応のクオリティを保って提供できるかもしれないとも思いました。(焙煎度はそこまで深くなかったのですが、この日の焙煎は直後からかなり強いカラメルのにおいに、少し焦がしたようなフレーバーが乗っていたので、そのあたりが、濃いめの抽出でモロに出た感じです。)

 淹れたては確かに他に代えがたいのですけれど、多めに粉を使って大量に抽出したときの味わいもそれはそれで、また別の魅力があると思いますし。