The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

大英帝国に占めるコーヒーの地位とニッポン②

ところで、イギリスに1717年にオープンした最初の紅茶のお店ですが、リプトン卿の狙いは、当時、コーヒーハウスに入れなかったご婦人たちでした。

目の付け所が素晴らしいですね。ご婦人方を味方につければ、子供も含め、一家の大半が紅茶派に転向せざるを得ないわけで、一気に、消費面での紅茶の普及が進みます。

生産面のきっかけは、それより先に、1868年ごろよりセイロン島やインドをはじめとして多くの国でサビ病が蔓延してコーヒーの生産に大打撃を与えたことが響きました。

コーヒーのように焙煎してから日持ちがしない豆でなく、産地で加工して輸送できる紅茶はコストの面でも有利だったために、次第にイギリスでは、紅茶が主流になったとも言われています。

日本では、結局、コーヒーは戦中は(本土では)禁輸に近い状態におかれましたよね。これが決定的だったと思います。

大戦当時、もっと早くコーヒーが普及していて、日本に即席でコーヒーを飲める環境があったら、と思う、くろちゃまめ。
タイムマシンがあればいっそ、ドリップバッグ をたくさん持参して、大戦当時の兵隊さんを慰問できたらと思わずにはいられません。

ヤマトクラスではラムネを振舞ったり、アイスを振る舞ったりできたそうですが、是非とも熱々のコーヒーをたっぷり出して欲しかったと思います。※

もっともっと、ホット、かつ冷静な議論が日本の中枢でできていたら、そもそも戦争そのものがなかったのかもしれないのですが。

※一部パイロット等には焼き豆で支給されたという話もあるようです。