The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

両親に対しては孝養をつくすべしというけれど、今更問いかけられて途方にくれる

チャイムを交換する前後ではまだまだ父の容体は安定しているように見えてはいたものの、それまでの様子から、もう朝まで持たない可能性があることは薄々感じていました。

父の顔はほとんど小学生のようになったり、幼児のようになったり、その中で、あえて言葉にすれば、

お前は俺に何をしちくれたんかな、お前は俺をたすけちくるるんじゃなかったんか?

といいたげでした。正直、この後に及んでなにいうん、という感じでした。ここが病棟であれば、あるいは自分に医師の資格や看護の資格があれば点滴するなり、特効薬を使って救命は100%できるでしょうし、そこからまだまだ生きれる可能性はありますが、退院直後の状態に戻れる保証はありません。

現実には何の手段もなくて、もう助けるどころか、以前の意識に戻ること自体望みがありません。こればかりはお釈迦様やイエスキリスト級の奇跡の力がない限りありえないことでした。

ただし、我が父に限って言えば、全くありえないこともないと、思っているいる自分もいました。

その根拠はかつて父が語っていたある夢の話にありました。