The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

4日目の朝 ①

3日目の午後、日光浴の前に、脱水症状を回避しようと、それなりの量を胃ろうから入れていたのですが、そのほとんどを吸収できず、戻している状態だったので、仕方なく、再び胃ろうからシリンジで回収せざるを得なくなったことがありました。そのときは水分さえも吸収できなくなったのかと焦りました。

その後、弟が買ってきてくれた消炎鎮痛剤を砕いて、水分補給の代わりとして水に溶かして少量入れました。標準使用量の4分の1程度。

全量を吸収できる見込みがないと思えば多めでも構わないのですが、逆に排出のペースが遅いかもしれないことを見込めば本来はこのさらに半分程度から様子見すべきだったかもしれません。効きすぎると余命をわずかでも縮めてしまうかとも思い、ためらいましたが、父の苦悩を少しでも軽減できる可能性があればと思い実行しました。

父が逝ったのはそのほぼ5時間後でした。

実際、3日目の夕方以降の状態がドクターが言っていた、痛みもわからないかもしれなくらいの、脳がほとんど機能していない状態であって、それ以前は、多少波はあっても、しっかり父としての人格は保たれていたと思います。

亡くなった時の父はほとんど脱水状態だったはずなのに、全身にびっしょり汗を掻いていて、まさに全身の力を出し切ったという感じでした。四肢は冷たく、まさにエネルギーを使い果たしたというのがぴったりでした。

ああ、こんな姿で逝かせてしまった。あまりの変わり果てた姿に唖然とするしかありません。

妹に会わせてあげたかったと思っていましたが、妹が帰れなくてよかったと思いました。やはりこういうのは妹にはたえれなかっただろうと思うからです。