Coffee Beans Kurochamame

for Dripbags, Coffeemakers and hand-brewing

続・続おいしさの基準

2 芳香成分の存在が感じられる 生命維持のレベルから嗜好の世界へ

地上に一個の生物として生きるなら、香りはその物質が体にとって、有害かそうでないか、有用かそうでないかを判断する最初のステップといっていいでしょう。

実際に現物を確かめる前から、離れた場所からでも確認できる有用なサインです。

 好ましい香りを発する物質を、おいしそう、と考えるのは、嗜好の問題以前の体を守る自己保存がベースではありますが、同時に、人によって好き嫌いがはっきり分かれてくる、嗜好の世界の入り口でもあります。

ほとんどの場合、カラメルのようなフレーバー、バニラのようなフレーバー、あるいは、バラやジャスミンのようなフレーバーは好ましい香りとして認識されるでしょう。COE扱いされたり、高価で取引されるコーヒーの多くはだれでも無視できないレベルの鮮やかな、時にはあざといほどの芳香成分を持っています。くろちゃまめの場合、そういう成分にほとんど酔っぱらったような気分になることさえあります。

いずれにせよ、この段階になると、香りという、人によって、好ましい場合とそうでない場合が分かれる成分とはいえ、そこにある液体もしくは食物のクオリティそのものがある意味、初めて問われます。

スペシャリティの世界で高く評されるコーヒーや焙煎が適切に行われたコーヒーはピークであれば、ほとんどの人がびっくりするくらいの芳香成分を保持しています。要するに、揮発成分、芳香成分(英語圏ではほとんど同義でつかわれるでしょう)に溢れているコーヒーは、かなりの高確率でおいしい。

実際、あるレベル以上に、くろちゃまめが、コーヒーに必須と感じているある種の成分(芳香成分の一種だと思っています)が支配的だと、どんなに浅煎り嫌いの人に、飲ませても、いいコーヒーですねといって、違和感なく、たのしんでもらえますし、その逆もあります。

もちろん、そうでない場合は、香りに乏しいか、ちょっと不自然なかおりもしくは匂いに感じられるかもしれません。

まだこの段階では、コーヒーそのものの味には行きついていないわけですが。