The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

ディスカバリー① 焙煎機としてのファーストインプレッション 

この個体だけかもしれませんが、勝手にバルブが緩むのか、火力がいつの間にか2倍近くなっていたりするので目が離せません。また1.0kpaより下の位置から、上げようとすると、しばらく下がって、いったん、消えそうになって、また上がるといった感じになりやすい。

ごく絞った状態で狭いバルブを開け閉めするとき、こうなるのはある程度は仕方ないのは、物理現象なので、理解はできますけど、もうすこし使いやすくなるように、工夫してもらいたいところです。

いっぽうで、ガス圧のメーターは比較的見やすく、角度のついた位置から見た時もずれは少なめです。針と文字盤の間の距離が近いのはいいことです。

電磁弁で制御してくれるのは安全でいいですが、3キロと違って、250度でガスが突然切れてしまうのは本当に困ります。やっと余熱が終わったかと思ったら、いきなり温度が下がっていて、がっかりします。

それと、1.0kpa以下だと、実際の火力とかなり誤差があるように感じます。

フルスケール3.0ないし3.3kpaにして、多少オーバーしても壊れにくいメーターを特注してもらえるといいと思います。

全体の作りはかなり柔く結びついています。これは良しあしです。

余熱が比較的早く終わるようです。この点は3キロと比べて格段に扱いやすく感じる部分です。

それと、連続焙煎はやはりいい。テンポよく焙煎できますし、ちょうど狙った温度でいいタイミングで投入できるので、焙煎の安定にも役立つと思います。

調子に乗って、後半は飛ばしてしまいそうですが、そこはセーブする必要があります。

実質の焙煎量は1キロの4割位はいけそうですので、サンプルロースターにとどまらず、小さな店舗の業務用として、経営が軌道に乗るまで使用するといったこともできるし、そのまま頑張っているところもあります。

地味に、コンパスと連動したスタートボタンが本体にあるのは、とてもいい。

一方、コンパスのソフトとしてのできは、クロップスターや Artisanなどの後発として作られた割にはプロ向けとはとても思えない。特にリアルタイムRORが見れなかったりする部分は、今の若いロースターには見向きもされないのでは。

フジのポリシーが感じられる部分もあるものの、どちらかというとフジ主催の焙煎講座で使いやすい仕様に仕上げたという感じで、実務の効率化などはあまり考慮されていないような気がしてしまいます。