The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

おいしさの起源②   

 

さて、ミクロの微生物の世界から、マクロの高等生物の世界まで。

基本生物はある一定のまとまりとして生命活動するのが普通かと思います。

細菌でさえ、コロニーを形成するように、です。

特に動物のように、太陽からエネルギーを取り出す仕組みを持てない。非生産者の立場にある生物の場合、より顕著にエネルギーの元となる。栄養源を見つけたとき、やったーとなって、仲間と共有しようとする。この感覚は生命維持のための根源的な仕組みと直結していて、もしあえて人間同士のことばに翻訳するなら、おいしい〇〇みつけたー、これおいしいね。に相当するのではないかと思います。

ただし、これ、ミツバチの世界であっても、単純に、栄養がある、助かった。生き延びられるよ、といった意味にとどまるものであるかというと、くろちゃまめ的にはそうではないと思っています。

だって、ミツバチは、巣を形成する時点で、自分たちが消費してもありあまるレベルの蜜をその巣の中に溜め込んでいるわけです。ですから、働き蜂が八の字のダンスを囲んで群れているのは、美味しい蜜がめっかった!これでしばらく生活ができる、とか生き延びられるというより、もう、新しい蜜の園が見つかった事自体に興奮しているか、花畑にでかけて蜜を集めるのが楽しみで仕方がないという感覚に近いかもしれません。

ここで、おいしさには最低、2つのベクトルがあることを確認したいと思います。

1つは、仲間と共有して、行こうとする平面的な広がりのベクトル。

もう一つは、もっと生命としての存在の根源的に回帰してゆくような立体的な深みのあるベクトルです。