Coffee Beans Kurochamame

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火力と風量調整方法の見直し②

ブルドン管式の圧力計で測る火力とマノスターゲージ で測った数値には共通する特徴があります。

それは2乗特性と言われるもの。

圧力が2倍になっても流量はひとよひとよにひとみごろ、ルート2倍で約4割増し。

圧力が4倍になって初めてガスや風の量が2倍になるということです。

逆に言えば、1/4まで下がってやっと半分になる。

頭ではわかっていても、全開で3kpa近いところのゲージを見ながら、1.0kpaまで下げると、なんだか感覚的に半分以下まで思いっきり火力を絞った気分になるものです。

目の前の炎は十分に高いのに説得力のある数値が提示されると脳は騙されてしまうからです。

でも実際にはこれ、ルート3分の1、人並みに奢れよの逆数ですので、この時点でも57%、6割近いカロリーがバーナーで発生しています。理屈はともかく、直感では、三分の一にしたのに、60%!これってどうなっているの?という感じがあります。

 現実に火力が半分になるのはやっと0.75kpaまで落とした時なのです。しかも、さらにここまでくるとだんだん、JIS規格に準ずる性能の圧力計であっても誤差が無視できない領域になりますからますますややこしい。フルスケール5kpaなら0.1kpaの誤差は普通です。火力が30%きる頃には表示は0.3kpa未満となっていきますし、目盛りも見にくくなりますから、火力をきっちり、30%から20%に下げるといった操作は現実的に無理です。ガス式焙煎機の操作において、30%未満はまったく当てにならないと思った方がいい。また必要もないのです。

バーナーを増強すると、圧力計の数値と実際との乖離は拡大してしまいますので、この点でも対策が必要でした。

そこで今回、以前の167%の火力が実現してしまったので、圧力計を交換して、誤差の拡大を防ぐとともにおおよそ5割り増しのカロリーとなる2.4kpa以下で運用することにしました。→その後、ガスボンベがからになる直前まで維持できる2.7kpa 160%を上限としました。(20%刻みの方がわかりやすいため)

ちなみに現状では1.04kpaで以前の全開6000kcalと同じ火力が発生しています。

0.26kpaで50%です。そこで、10%から20%刻みでアルチザンにボタンを作って記録することにしました。圧力計の数値だと、30%ー0.09(0と区別がつかない)。40%ー0.15(0.2未満)、50%ー0.26(≒0.25)、80%ー0.67(≒0.7)、1.0、1.3、1.8、2.0、2.7という刻みになります。これで40%〜160%まで8〜9段階でわかりやすくなりました。(artisanのボタンは簡単にONOFFできるので、ある焙煎であった方がいいボタンをつけたり、いらないボタンを外したりができます。またスライドバーで任意の値の入力が可能です)

プロバットやギーセンなど%の数値で火力を入力できる焙煎機でさえも、40%未満はあまり当てにならないとか、切った方がいいとかいわれたような記憶があるんですが、ほんと、30%とか実際は意味ないですね。電磁弁で流量をコントロールするのも完璧ではないし、計器の誤差の範囲以下になるはずだからです。失火も怖いし、火が消えなくても、再現性は保証できないでしょう。

焙煎機は、そもそも焙煎中は排気がONになっている限り、失われてゆくカロリーとバランスする熱量を発生させる必要があり、ドラムが空で排気をギリギリ近く絞った状態でも、大体、以前ですと、0.7kpa。今だと0.25kpa程度の火力が必要でしたから、標準バーナーの50%弱くらいのカロリーは常に発生させていないと、釜の蓄熱がマメに吸収された後は温度が下がってしまう可能性もありますし、バッチ間で次の焙煎まで必要な温度をキープすることができません。特にフジのような焙煎機の場合、中途半端に40%未満に落とすくらいだったら、必要に応じて切って、入れ直した方が、うまくいくはずです。

あやふやな計器の数値に振り回されずにすみ、それだけで焙煎の再現性は向上するはずだからです。