Coffee Beans Kurochamame

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ディスカバリーの焙煎でわかってきたかもしれないこと ④

排気を操作するとしたら、どのタイミングで操作したらいいでしょう?

多分ポイントは最大でも3つ。

というのはダンパーを操作したり、排気をいじると、それはかなりストレートに豆温度センサに触れる熱風の量や温度に影響してしまい、ただでさえ、豆そのものの温度を100%反映しているとはいいきれない温度センサの数値を当てにならないものにしてしまいます。

さらに。熱風の温度や量が変動するということは当然豆に伝わるカロリーも変動します。場合によってはダメージになるとも言われています。

特に変化が急なのは好ましくない。それと後戻りは良くないとされています。

その点、ダンパーを操作すると、ドラムの周辺に溜まった熱気がどっと入ってきたり、温度が低めの空気が侵入したりということが起きやすいので注意が必要です。

それらの弊害が表にでなくするにはどうしたらいいか。

一つは連続的にダンパーを操作する方法があります。すこしづつ開けていくといったテクニックです。そうすれば豆にストレスを与えず焙煎は進行します。ただし、この場合、単純に2から始めてゆっくり3にとかいったパターンで単純化しないといろいろややこしくなります。そうやってところで、ダンパーをわざわざ操作した効果がわかりにくい。

ダンパーを操作した前後は不連続な境界線ができます。連続的に操作するというのは無数に近い不連続な点がつづくということ。

連続的に操作するのは一見合理的なようで、ある種の曖昧さをずっと引きずっている状態が続きます。

いっそ、3固定で火力だけ調節した方がいいという話になりかねない。

では、ポイントポイントで操作する場合はどうか。

焙煎が1はぜを迎える前は水蒸気の圧力で、バーナーの熱が押し戻されるくらいの力が生じますから、特に元々排気を弱くしていた場合、そのままではうまくいきません。ですから、タイミングがあるとしたら、まず、1はぜの少し前といったことになります。

ただし、ここで一気に開けると問題があるので、そのショックを和らげる意味もあって、ある程度、表面が乾燥して色づき始めたタイミングで程よく開けておくとよりスムーズなわけです。これは別に水蒸気の発散を促すかというとそうでもない。むしろ、加速度的に表面だけで反応が進んで内側の化学反応が取り残されるのを防ぐ、つまり火力を絞る方向と同じ意味合いを同時に持っています。ここをポイントとして選ぶのは、どうせ火力の修正を必要とするならついでに同じタイミングでやってしまえばいいやという意味合いの方が大きい。

ここでのダンパー操作の条件によっては火力の微調整は不要となります。

そして、いよいよ一はぜという段階で通常ならさらにダンパーを開けていきます。ここで、逆に締めても、場合によっては本当はいいのかもしれないのですけれど、いずれにしても操作するとしたら、他のタイミングはあり得ない。火山が噴火するのがわかっていたら、とりあえず避難するか、危険がなければ安全な位置で見学するしかないわけで、何もしないというのはわざわざ出かけた意味がない。どうせやるならここということです。ただし、火力をどうするかという問題は個別にあります。多少でもダンパーを操作すると、一気に激しいハゼが始まる可能性があり、その時の火力が少しでも高ければ、高い温度の熱風が一気に流入するうえに、はぜの反応の連鎖、大噴火のカオスです。それまで与えた火力が若干過剰であるとするなら、早めに火力を落とす。適正だとしても、ダンパー操作した後の熱風の変動にどう対応すべきか。瞬時に判断しなくてはなりません。どこまで避難するか、それとも、ここまでの火力がぎりぎりか足りてなかったとしたら…せっかくの噴火は途切れてしまう。後から操作しても、ひょっとしたら、遅いかもしれません。

でも何もしないよりまし、となったら、思い切って火力と排気を上げてしまえばいい。順番はダンパー+火力の方が逆よりは少しだけいいかもしれない。

ですから、このタイミングでの操作は噴火の火力の見極めが最重要だと思います。ハゼの温度が来たら、自動的に3に上げるとか事前に決めて置いて、余計なことは一切考えないで火力の調整に集中した方がいい。

そして、うまく一ハゼが収まるところまで到達したら、ダンパーはどう操作すべきか。

それまでの火力の調整がほどほどにうまくいっていれば、いじらない方がいい。というより操作する意味は基本的には全くといっていいほどないでしょう。焙煎を複雑にする要素にしかならないはずです。

しかし、二ハゼに差し掛かった時、どうするか。一ハゼと同じく、二ハゼも音を出す少し前の段階から、独特の臭いや煙を発したりするように発熱反応は始まっています。

ここで何をするかで、特に深めの焙煎での味に大きな影響を与えます。

ここで火力が過剰でないか、もしくは少し足りないかも、という場合、ダンパーをあえて絞るという選択肢が出てきます。

逆に、ちょっと内部がこのままでは過熱気味かもという時、火力を落としつつも、思い切ってダンパーを開けてでも、冷やしてみようかという、選択肢もあり得ます。

ディスカバリーの場合、そういう事態になってしまったら、ちょっと手遅れ気味かも。いずれにしても、ダンパーを操作するタイミングは、いわゆるドライエンドのあたり、一ハゼの直前、そして、2ハゼ中盤あたりまでいくと決まっている場合なら、二ハゼの前後のどこでもありで、好きなだけアドリフしてくださいという感じになります。

そして、いずれも豆がさらされている熱量とセットで扱わないといけない。

特に一ハゼの中盤まではそれまで与えたカロリーのおおよその総量とその時点で発生している熱風の温度を意識しなくてはならない。

二ハゼはそれに加えて、その時点で豆自身が発生しているカロリーを一ハゼ以上に意識しなくてはならない。

豆温度計の表示だけでなく、テストスプーンや排気の匂いなどを手がかりにしながら、微調整が必要になると思います。

特に、豆温度のカーブとかRORは一般にスペシャルティで正統と言われているカーブに一致させようとした場合、いろいろ一ハゼ中盤あたりからは無理が出てくるように思います。その点、センサの位置の違いは大きいと思います。比較はできていないのですけれどおそらく、半熱風と直火の差も少し拡大して感じられるかもしれないところです。