Coffee Beans Kurochamame

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火力とダンパーの操作

ここぞというタイミングであれば、どちらとも操作しなくてはならなくなる可能性のある火力と排気の操作ですが、完全に同時というのは実はあまり好ましくないと思います。

それまで締め気味だったダンバーをいきなり開けると、温度の高い熱風がどっと入ってくる。それがわかっていれば、本来なら火力を上げたいタイミングであえてダンパーを開くといったこともありです。その場合、すぐに後追いで火力を足さないと空気の流れが良くなった影響で熱風の温度が下がるのを防ぐことができません。この場合、ダンパー開、火力↑という順で操作しなくてはなりません。

またときには、先に少し火力を落としてから、ダンパーを開けるという操作もあり得ます。これはダンパーを開けた時の温度上昇の影響を最初に火力を落としておくことで最小限に抑えようというアイデアです。この場合、ダンパーを開けた効果が後から出くると、熱風の温度が下がり始め、結果急激にRORは下降しますので、そのままではあまりいい結果になりません。ですから、ある程度の豆に伝わるエネルギーを維持したい場合、また火力を上げなくてはなりません。つまり、火力↓、ダンパー↑、火力↑という3段階の操作が必要になります。

でもこれどうやっても、RORは上下しますし、無駄な操作になりやすい。こんなことになるくらいなら、最初から排気も強めにして、単純にバーナーの火力だけ微調整して良くない?という感じです。

いずれにせよ、元々グッと火力を上げたりても構わないか、変動して問題ないタイミング、あるいはいやでも火力を修正しなくてはならないタイミングでダンパー操作した方が無駄がありません。

ようするに一言でいえば、開くときは、豆がモゾモゾしている時にちょっと捻ってあげるくらいでちょうどいい。

 

つぎに反対にダンパーを絞ってゆく場合のことを考えてみます。ダンパーを絞ると、その瞬間は空気の流れが止まって、熱風の侵入が緩やかになり、火力が伝わりにくくなる。しかし、ハゼの途中で発熱反応が盛んな状態であれば、実際の影響はもっと複雑です。

火力がそのままなら、ドラムはそれなりに過熱されていきます。熱風は焙煎機の外に溢れたり、ドラムの外側に滞留します。その影響を受けると豆は単純に熱風に晒されるのとは別の原理で加熱され、また自らの反応で過熱していきます。

かんたんにいってしまえば、蒸し焼きみたいな状況に近づくわけです。火力を単純に絞ったのとはまったく違う条件です。

特に焙煎の中盤以降でこの状態を長く続けるのはどちらかというとマイナス面が大きいのはなんとなく想像できると思います。

それでもあえて時間をかけてゆっくり行こうとおもうなら、やはりダンパーを締める前に十分に火力を落とすことを先にやるべきでしょう。この辺りはちょっと炭を焼く時の要領にも通日ところがあるかもしれません。ただし、おいしい炭ができればいいんですが、本当に炭になってしまったら、コーヒーの場合台無しですので、やはり程よい加減というのが大切です。

ということで火力でコントロールできるところは基本バーナーの火力で制御しておく。

ダンパーを閉めた分のデメリットを最小限に抑えるためには必要だと思います。

ダンパーを締める操作はお祭り騒ぎをしている最中に、いきなりブレーキをかけようとする行為です。やり方を間違えると何が起こってもおかしくない。

基本、空気の流れを利用して焙煎している側面が大きいのですから、排気もダンパーも締めるものではない。遮るものでもない。できる限り、通す、流す、のが原則です。

2ハゼまで行かない焙煎でしたら、最初から強めの排気で通すか、少しずつ開けてゆくのがもっとも理にかなっています。

豆の発生する水蒸気の圧力が上がる、燃焼圧があがる、豆も膨らんで抵抗が増える。

そういった要素はおしなべていうと、やはり後半に向けて排気の力を強めなくてはならなくなる方向の変化です。でも、実際に焙煎機に流れ込む空気の量としては、本当はそんなに変動するものでもないのかもしれません。もともと豆の内部の反応や燃焼に必要な量の空気が十分に供給され続けていればよく、後は何らかの形で、必要なカロリーが豆に適切に伝わりさえすればよいからです。