The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

80%の豆 開封の儀

使用している新型兵器のシーラー部分が少し怪しくて、きちんとした評価ができているとは言えない状態で一時停止状態でした。今では慣れたのでそのようなことはないのですが、最初の頃は勝手がわからず、豆を挟んだままシールをかけてしまったりしていました。普通のシーラーと違ってあっと思った時にはもう遅い。アジャパー(古い)となってしまうわけです。通常はこの時点でヒーター交換必須となります。(なんという、消耗品ビジネス…。ヒーターの薄さは世界最薄クラスなんです、これ。)

焙煎完了してから、間髪をおかずテストに入りたいので、先に焼いておくということもできず。今回初めて、入荷直後から生豆を真空パックにかけていますが、これがなかなか手間。

1パック、ある販社の方でパックして脱酸素剤を使って1年以上保管したものを取り寄せてみてみましたら、脱酸素剤の効果はほとんど終わっていまして、あまり参考にならず。実際の品質はまだ焼いていないのではっきりとしたことは言えませんが、ある程度の水分量はキープできているし、値段なりの品質は十分に確保できていそうではあります。

とにかく、やっとヒーター部分を急場凌ぎで手直しを終えまして、ある程度しっかり封じ込めるようになった状態ですが、必要な部材を取り寄せるのがちょっと大変で、間に合わせになってしまいます。この辺りもう少しメンテナンスのスキルを上げてからでないと、しっかりとしたテストはできないのですけれど、70% 90%の中間の80%のものも作ってありましたので、本日評価してみました。本当は同時に開封しないと比較する意味は薄れますけれど、シーリングが甘かったので外してあったのです。

結果はある意味、70%と90%の中間ですが、ある意味、相当中途半端です。しかし、これたぶんシーリングが甘くて、すでにかなり酸素に触れている感じがしますので、参考にならないかも。一晩おいても変化はあまり感じないので、開封のタイミングが遅かった影響もあると思いますが、やはりシーリング自体にも問題があったようです。

酸素に触れることによる劣化がすべてではなくて、酸素を遮断すれば長持ちするという単純な問題ではないのですが、かりに90%まで引いて10倍持たせられるとしても、そんなに長い間棚に置いてくれるどころか、売れなければ、下手すれば半年もしないで帰ってくるか最悪破棄されてしまいかねないので、せいぜい、ピークに近いところを2カ月なり3カ月なりキープできればよい。実際、おいてすぐに飛ぶように売れさえすればお店も喜ぶし、2、3週間も持てば十分なので、かりに欲張っても3カ月から半年と考えれば、70%でもすでに引きすぎかもしれません。豆の内側から噴き出してきた二酸化炭素で周辺の空気が押し出される効果を考慮に入れると5、6倍くらい日持ちする計算になる。そこそこの状態を1年キープするより、ピークに近いところを最初の数週間ないし、2、3カ月維持できた方が遥かにいいので、あまり引きたくない。

一方、実際にはたとえば袋の中にほとんど気体だけが入っている状態だと印象は悪いので、ある程度、見た目で袋の中に十分に豆や粉が入っている印象が保てるバランスになるまで、引いておかないと、クレームになりかねません。50%とかだと実際に袋の中の半分以上が空気に見える状態になってしまいます。ですからこの辺りは主に外観との相談になります。それと扱いやすさということもあります。あまりに引きすぎてガチガチだと石みたいになってあつかいにくいものです。結構な割合で袋の中に残ってしまう空気の成分をどう扱うかはまた考えてみようと思います。

今回、滅多にしない見直しをしていまして、ドリップバッグで標準扱いしていたバッグを変更することにしました。これまでのものが今でも現実的にはベストに近いと思っていますが、やはりスペシャルティ感のあるコーヒーでさまざまなフレーバーを分離して楽しんだりするには、少しきびしいところもあります。濃く、甘く出やすいけれど、か抽出になると雑味が出やすいという欠点もある。

それと挽いた粉を自宅でドリップバッグに移して、好みの分量で楽しんでいただくスタイルを検討していまして、単純に入口が広く、粉の収容量も大きい方が扱いやすいということもあって、新しいバッグに移行準備中です。

ただ、味だけ言うと、本当になんの変哲もないこれまでスタンダード扱いしていたものの方がまだまだメリットがありますので、慣れないこともあって、ダブルで比較しながら、テストしてみています。