風量およびドラム温度熱風の温度をそれぞれある程度任意に可変できる体制ができて、変化の幅は大きくできていますが、どうしても操作体系が複雑になりがち。
実は先日ある方が見学に見えたのですが、最新式のタッチパネルですべての操作が完結するタイプの焙煎機を使用されておられる方からみると、とても無駄な操作に感じるようで、まあ、ちょっと時代遅れの機械に見えるようで、無理もない。
マニュアルで操作できる分のメリットもそれなりはあるのですが、実際火力だけでもメインあり、サブありで、それぞれの値をわざわざartisanで入力する、ドラムの温度やフロントとバックパネルの温度を確認して、なおかつ熱風の温度や豆温度をみる。
どう考えても、複雑なだけでなく、同時にはできないので、その分いろいろなタイミングを逃しかねない。
できればテストスプーン以外は完全に焙煎機任せで最後まで行ければいうことないわけです。最新式ですと、そういうことは当たり前にできるわけですから、無駄に見えたことででしょう。
また現実的にも肝心の再現性に響くことではあります。なにせ、下ろすタイミングひとつとっても数秒ずれただけでもまったく違った結果になるのが焙煎だからです。
それとメインバーナーを減らした後のスペースをみていて、検討してみたところ、サブバーナーを4本、ないし最大5本入れることが可能であることが見えてきました。これでサブバーナーメインで焙煎することも可能になりそうですし、この状態なら、メインとほぼ実質同等レベルの火力に持ち込むこともできる。なおかつ、この状態ですと予熱の段階で早く焙煎機全体を温めることができます。いままで時間をかけていた予熱を効率的に短時間に終えられる可能性がみえてきました(ガスの消費量は増大しますが)。
これ、どうやってもガスの流量が足りません。
それでサブとメインの系統を完全に分離させることにしました。これまでもメインをあげるとサブの火力が落ちたりしていてとても大変だったのでこれは大きい。
つまり大火力を使いたい時はサブとメインを完全に独立して操作できるようにする。
でも、それだけですとまだまだ。本当は1つの操作でサブとメインが連動した方が、特に大火力が不要な時はいいわけです。
そこで、メインの系統からガスを供給して連動させるパターン。サブの系統からガスを供給して連動させるパターン。メインとサブを完全に独立して操作できる実験用のパターンをすべて切り替えて操作できるように改変することにしました(というかこういうことなら、本当は金属の管で焙煎機まで直結して配管してもらえた方が良かったかも)。
いったん、実験してある程度の火力のバランスがきまったら、それをベースに連動した状態で操作できるようにするわけです。焙煎量が適切であれば片側の系列で十分ななはずです。逆に言えば、片側の系列で事足りる範囲の焙煎量を標準焙煎量とすればいいわけです。
またサブについては元々バルブがついていたわけですが、これをたとえば200g未満の時は2つON, 600g以上の時は4つON.と言った具合に操作することにしました。
本当はサブのバーナーは可変幅が広く、しかも細かく調整できるのですが、逆にそれが仇になって、操作の再現性が落ちるので、ここあたりは少し単純化していこうと思います。
いずれは電磁弁を入手して、artisanのボタンと連動させられるということないのですが、それは来年以降の宿題です。