The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

最後の大改修(かも) ⑤  温度センサ増設による吸気温度の把握

マジックナンバーというのがありまして、今では5±2とされています。

人間が一度に管理できるパラメータは3つから最大でも7つくらい。これはどんな天才でも変わらないといわれています。聖徳太子は伝説でしょうし、それこそ、7人超えると数を把握するのが適当になって10人くらいという話に誇張されていったのかもしれません。

こちらではカッピングするときも、12個あったら、2回に分けています。実は常用しているポットで沸かせる湯量がぎりぎり7杯分というのもありまして。

これを超えると分かっているつもりでどうしても最初と最後の印象が強く出て、その中間が抜けることになってしまう。順番を入れ替えたりしてみても、何度繰り返してたしかめたところで、同時に8つ以上はどんどん曖昧になってしまう傾向にあります。

焙煎中は、豆の表面の状態の確認(外観 特に色)、匂いとか、経過時間だけで3つの要素になってしまいますから、本当は後残りはせいぜい4つまで。

ところがそのほかの要素として、火力(メインとサブ)、豆温度、エアフロー(ファンの回転数とダンパーの位置)、給気の温度、フロントパネルの温度 バックパネルの温度までで追加要素は7つ。合計10になってしまって、一杯です。

本当はドラムの温度、燃焼室内のバーナー近辺の温度も常時監視したい、フロントパネルも上下で別だし、そもそもバックパネルも結構温度ムラがあったりして監視できたらいいのですが、これは難しい。今焙煎中はドラム回転数は固定なのでこれはなし。

そこでダンサイジング。まずエアフローは焙煎開始後はどちらかを固定してパラメータを1つ減らした方がいい。それでやっと9つになります。また、前後のパネルの温度は最初に確認する程度にすませた方がいい。これで7つに絞れます。後は火力はなるべくなら、焙煎開始後に調整するのは1つにまとめて一発で決められるようにしたい。これでなんとか6つ。どんなに頑張っても、これがほぼ限界。

というのはハゼからの経過時間をカウントしないわけには行きませんからね。で、7つ。本当は豆温度とあわせてRORも結構重要です。あ、もうこれで8つ。オーバーです。スコットラオ的にはディベロプメントタイムの全体に対する割合も重要です。これを考慮すると9つ。(テストスプーンが疎かになるわけです)

ということでRORはたまにチラッとグラフで確認する程度にして、豆温度の次に1つだけ選ぶとして重視したいのはやはり給気の温度(ドラムに入り込む前の熱風の温度)になります。この温度とRORは密接な関係にあります。その他は勝手にartisanに計算だけさせておいて後でみることにします。(ちなみに以前はデータロガーですべての温度を記録していましたがデータロガーの管理にエネルギーをかけるほどの価値を感じなかったのでお蔵入りに)

そこで今、第一ステップとして燃焼室に温度センサを入れ込んで簡易的に測定してみています。

実際はどの位置で測るべきかなかなか難しいところです。どうしてもちょっとしたことで炎が被ったりしかねない。今、バーナーを隙間なく入れているのでスペースがありません。

また少しずつ、手を入れている関係で分解するたびにどうしてもセンサーの先端位置がずれてしまって一定しないので現時点では有用なデーターが取れているとは言い難い。

そこでしっかり固定したいのですが、そうすると、固定した相手先の影響で正確に温度が計りにくくなる。

できることなら、もう少しバックパネルに影響されてドラムに侵入する直前の温度をみたいのですが、当方の焙煎機の場合、ドラムの裏のスペースのギャップは一番狭いところで1、2mmくらいしかないので、これも難しい。センサの頭をほとんど出せないので、どうしてもバックパネルの影響を受けすぎてしまって低めの温度が出てしまうのです。それを避けようとして細いセンサを糸のように垂らしたりしてみましたが、今度は内部で絡まったりしてすぐに損傷してしまいます。数千円の温度センサが一発でお釈迦になることも。しかもその状態だと固定ができないので本当に参考程度のデータしか見れません。

今後は金具を加工してなんとか燃焼室のいい場所にガチッと固定しつつ、先端がドラムの後ろに限りなく近い位置に持ってこれるようにしようと思っています。耐火煉瓦を固定しているボルトをに細工できたらと考えています。

後、毎回バーナー周りを取り外すたびにずれないように、別の開口部から入れ込んで、外さずとも、バーナー周りの掃除などができるようにしなくてはなりません。

簡単なようでいろいろクリアランスがギリギリなので、後回しになっています。