The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

2022年最後の大改修 ⑨ 燃焼室周りの改修

メインバーナーをオフセットさせることができそうなことがわかってあらためてみてみると、そもそもこのバーナー周りの作りから見てもバーナー8本、燃焼室の形自体は最大10本入れ込むことも想定して作られている可能性があることが見えてきました。

バーナー10本だとちょうど1万カロリー。普通に考えればこれだけあれば絶対不足はないだろうというところです。特に1990年以前のスタンダードを基準にすれば過剰といっていいくらい。

1センチと言わず、2-3センチオフセットさせることはよく考えてみたらそんなに難しくないので、バーナートップを8本にするのは結構余裕で、さらに追加でこの状態でもサブバーナーを2、3本入れ込むスペースが残ります。

このサブバーナーを入れ込んでいるスペースをさらに犠牲にすれば10本。ちょうど燃焼室の前後には5つ丸い穴が空いていたりしまして、たぶん、最初は10本への増設も視野に入れていたんではないかと思います。そこまで希望される方がどれだけいたかはわかりませんけど。5キロで15本というのはたまに聞くので、3キロで10本ありえない話でもないと思います。

さて、せっかく用意したサブバーナーを取り外したり、減らすのも今更なのでこのまま進めようと思っていますが、仮にメインバーナーを8本にした場合、メインで8000kca/hサブで3500-6000kcal/hを発生させることができる構成になります。

これに追加でIRをつけられたとして、1000〜2000W程度なので、860ー1720kcal/hとなります。こうなるとやはりメインバーナー中心で焙煎を組み立てることになると思います。ある意味、シンプルで無駄がない。

例えば余熱の段階でサブバーナーを積極的に利用して焙煎中はメイン中心に操作する。

あるいはサブを連動させる。一部IRを併用する。

サブバーナーだけでの焙煎は多分不可能です。

しかし、もしIRで十分アシストできるとしたら、サブ+IRの構成でうまくハマるかもしれません。

ということで色々検討した結果、やはりメイン8本構成は今後の検討課題として、

サブだけである程度まで焙煎が成立しそうな環境をこれまで通りの延長で一回作ってみて、サブ+IRを試してから、メインの本数を何本にするか最終的に決めることにしました。

すなわち、メイン5本、サブ5本の暫定体制です。ドラムを直接加熱しにくい分、サブは効率が落ちるので同じ5本でも倍近い9000kcal/h越えのカロリーを発生させる一方、メインは5000kcal/hに絞ってコントロール性を高めます。

今、ガスの条件が変わって、特に火力を絞る方向の調整が以前よりシビアに感じているので、これは結構地味に効きます。というのは6本で0.7kpaで発生させるカロリーは3000くらいですが、5本に減らすと1.1kpaで同じ火力。0.7kpaだと2500。焙煎していると、特に2はぜの前後は2000kcal位まで絞りたい感じがしたりすることは頻繁にあります。そして、そのほかの場面では最大の火力はもっと欲しいと思うことが結構あります。5000kcal/hでいいわけでもないのですが、以前の環境にある意味近いので、これまでの経験というか感覚が活かせる可能性もあるという点ではプラスにも感じるからです。

実はなんとか、うまく寄せてメインを6本確保しつつ、整流板をつけて0.35kpa位まで安定して絞れれば全開の約35パーセント。2100kcal/hまで絞れるわけで、それで十分なのではないかとも思っていたのですが、あまりにスペース的にギリギリで、手前側にサブバーナーを設置できそうにありません。

どうしてもということなら、メインバーナー部分を完全に新しく作り直す必要が出てきます。が、そんな手間をかける意味は、もちろん、ないと断言できます。

代わりに手前側にガラスの窓をつけてみようと思っています。手前側は耐火煉瓦もないし、開口部が大きいのがアンバランスに感じていまして、現行機できちんとカバーがついて丸い窓までつけてあるのはそれなりに意味がありそうですので、真似してみることにしました。ちょっと厚手のガラスで僅かに蓄熱性の向上も狙います。