N060-N062の経過と推移
実は1週間近く前、うっかりaritisanと組み合わせて使うPhidgetを水没させてしまいまして、すぐに復旧するわけにもいかなかったので、いろいろ滞っておりました。
幸い、当地の水事情は最悪の状態を抜けていますが、まだまだこの前も大雨があったばかりで油断がなりません。とりあえずは自宅の水道水の使用をやめて、イオン系列他のスーパーに最近設置してあるRO水なるものを汲んできて試してみています。純粋と謳っていますが、本物の純粋だともっとまずいはず。実際に小倉と八幡ではかなり違うのです。それぞれ設置している機械の性能も異なるようですが、それでも源水の違いに比べれば大した差ではないかもしれません。
Phidgetの方はできるだけ内部の水を遠心力で飛ばしてから、乾燥剤がたくさん詰まった缶に投入して様子を見てみましたが、今日確認してやっと復帰できたようです。
さいごに北九州(門司)の水でティスティング
最後はようやく落ち着いてきた北九州の水での評価です。浄水器はパナソニックの蛇口に直結するタイプです。これは水源の状態にかなり左右されますが、一般住宅向けの高価なモデルや一般の飲食店向け業務用浄水器と比べて水量以外は特段劣る感じもなく、むしろフィルタを交換して一定程度の時間がたった業務用よりもほとんどのケースで優れていると思っていますが、限界はありますし、流石にトータルで数十万するようなカフェ向けの本格的なものと比べてしまったら、とうぜんいくらかは劣ります。本当は水道水直でも試したかったのですが、豆の残りがないので、とりあえずはこちらでいきます。下手に浄水器を通すと、かえっていろいろなバランスが狂ってしまうデメリットも感じるのですが、どうしても当地の場合、浄水器を通さないと生活排水の影響がより強く感じられてしまうからです。
いきおいでお湯の量が5%ほど超過しかかったのもあって、一瞬、ボリビアと取り違えたのではないかと思ってしまいましたが、しっかり、豊かなボディと今回は少しワイニーさが感じられます。なぜか特徴的なアロマは控えめになってしまいました。それもあって、②との差が縮まってしまっています。本当に不思議です。冷め切るまで雑味の片鱗も感じさせませんでした。スィートネスが最後の余韻までしっかり残ります。最上級クラスのエチオピア(+イエメン)やケニアにも通じるコーヒーの世界の王様、女王様といったらいいか、王家の風格とでも言いたくなるようなアフリカ勢ならでわのボディがあり、まだまだ引き出しきれていないであろう豆自体のポテンシャルは十分に感じられます。やはり水道水のままでも比較してみたかったと思います。一瞬、冷め切って、アッシーとまではいわないもののわずかに重たさを感じる瞬間がありました。もう少し、浅めの焙煎でどういうフレーバーが引き出せるか試してみたくなるところがあります。今回はわずかに煎りすぎかなという印象が初めてチラりと感じられましたが、86点以上クラスに相当するでしょうか。COEが始まってこのクラスのマメはお高くなりましたねえ。
②ボリビア
①は残りの豆が少なめだったので湯量で調整しましたが、それでもこちらは二割近く豆の量も多く、相対的にいくらか有利な条件にはなっています。ボディは控えめとは言え、うっかり①と取り違えかねないくらいにしっかり出てきました。しかもワイニーな感じさえします。なかなかに良い。ボリビアにしては文句なしです。ただし、どうしても最初の一口からある種の雑味が隠せません。抽出して提供する側としては、ここはもう、ボリビアの個性と思ってなんとか収めるしかない部分です。このカップでは酸味に突出した印象はなくなり、冷め切ってもスィートネスを感じさせます。お値段を考えれば立派という評価は十分ありでしょう。甘めにつければ最大84点くらいあげてもいいかと思うくらい。
③コロンビア アナエロビック
豆の量も湯量も②とほぼ揃えていますが、アナエロビックらしさが完全に消えてしまいました。フレーバーはあえて言えば、べリー系。ただし、ほとんど木の芽のような生っぽい印象に化けてしまいました。水との相性でいえば最悪レベルで、この状態だと焙煎自体にアンダー評価をつけたくなってしまいます。冷め切っても酸味がとんがって感じられるし、この水で評価したら、豆に申し訳ないくらいです。
雑味感はさほど感じられず、いい豆であろうことはしっかり感じられますが、それ以上の特徴はあまりなく、この豆の良さを味わうには不適切だったといえるでしょう。おおよそ、83点以上のスコアをつけられそうなポテンシャルは感じられますが、このカップだけだと特徴は弱くて、評価外とするしかないです。
久しぶりに実家の水でティスティング
鳥取の水での評価はちょっとカッピングのプロトコルと外れていたところがあったので、やり直し、今度は実家から持ってきた水です。といってもただの水道水で浄水器やフィルタの類は使っておりません。自分にとっては一番、慣れ親しんだ水ではあります。
①コロンビア アナエロビック ベリー系のフレーバーに負けないくらい、ピーチや、プラムに通じるフレーバーがします。ごく浅めの焙煎にありがちですね。焙煎直後だったら、もう少しふらわりーな感じのアロマも楽しめたでしょうが。今回は感じられず。
アナエロビックの豆でよく感じられるトロピカルフルーツやパイナップルなどを連想させるようなフレーバーは自分には感じられませんが、条件を変えればもっといろいろなフレーバーを引き出せそうな予感はあります。ただ、豆自体のポテンシャルはどうか。SCAA、SCAJ等の評価で85前後はほぼ余裕でしょうけれど、例えばスィートネスをさらに引き出し、際立たせようとすると、どちらかというと、この豆の特徴はもっと控えめになるほうこうになるでしょう。さらに突き抜けたものをひきだせるというと、この先で原料の限界みたいなものがドーンと出てきそうな感じです。
やっとコンプレックスの片鱗が。とにかく、最高級の材料でしっかり出汁をとった感じの風味豊かな液体です。これは圧倒的にコーヒーを飲んだという満足感をもたらします。個々のフレーバーを分解してクドクドいうのが無駄に感じられる。スコア80台後半はおそらく余裕ですね。このクラスの豆ですと、個人的にもう少しワイニーな感じとか樽で醸造した洋酒を連想させる深い風味を期待したくなりますが、そういうところは控えめで、むしろスープっぽい感じですね。濃厚なコーヒーのスープというか。
元々特徴がはっきりしているエチオピアはじめとするモカの中では90に迫まろうとすると、高望みしすぎで、カウンターくらいそう。
③ボリビア
やっとこの銘柄でも②のコンプレクスに通じるボディを感じることができました。印象としては②からモカや一部のアナエロビック製法で特徴的なアロマを除いて、薄めたような印象です。ちらちらボリビアらしい荒々しさ。たぶん精製や豆の途中の扱いの違いから出てくる雑味がしますが、これはもう中米、中南米のの中でも比較的コーヒー栽培の歴史が薄い産地の特徴としか言いようがない部分です。本格的な近代的なコーヒーの栽培は1952年以降だとすると、ボリビアの場合、まだ70年ちょっとしか経っていませんし、アメリカ資本や欧米の影響が届きにい地域ほど、インフラ面でもコーヒー文化的にも弱い。(逆にアメリカが運河の利権を求めて進出したパナマとか隣のグアテマラとかは強い)
そのためもあって、比較的真面目に精製されていて、尚且つ日本までの輸送の過程での劣化が抑えられるアジアの産地のスペシャルティなどではあまり感じられないタイプの雑味が常に付き纏います。スコアをつけるとしたなら、80の前半の限りなく80に近いところから、抜け出すのはちょっと難しいかな。この豆の評価はボリビアの中ではいくらか高めにつけてもいいと思いますが、他の生産国と横並びだと少々厳しくなりますね。
とりあえず鳥取の水でティスティング
取り寄せていた部材は届きましたが、現物を見て見ると、ちょっと勝手が違う。実際にフライパンに合わせてみようとすると手網を振るのに邪魔になりそう。
木や、竹で組んだスペーサと同じ構造はもともと無理で。とりあえず近い形を実現するのも意外にハードルが高く、追加で発注したものが昨日、やっと届いたところでこれから試作です。
ところで先日、ある商社の営業にあって、サンプルをいただいたので久しぶりにカッピングしてみました。
使用するのは鳥取の水。いまのところクセがないのが最大の取り柄という気がします。
① ボリビアのお豆 第一印象は若干、ウォータリー。テロワールというか、この地域で栽培できる品種、土壌や気候による個性、精製などによってきまる特性はかんじられますけれど、コーヒーとしての品質は最低線をクリアしているだろうということがわかる程度。
焙煎自体が、高級な豆との差がはっきりわかりやすくなるように意図したものなのか、この水との組み合わせではほぼ評価不能。
②エチオピアのナチュラルで間違いないでしょう。細かい情報をWEBで確かめる気にもなれませんが。ちゃんとナチュラルらしい芳香はバッチリしています。
子供でも特別な豆であることはわかります。スペシャルティ感は第一印象としては満点。後味は精製の粗か原料由来の癖を焙煎でうまくカバーできていない感じがして、アフターの印象は少々くどい。正直抽出でカバーするには標準よりも多めの豆の量が必要かもしれませんし、ラフにいれてもしばらくはアロマは楽しめそうではありますが、ちょっと気を使いますね。
ちなみにお豆の値段は標準の3−4倍くらいでしょうか。100g 1800-2500円位で納得してもらえるような高級店の店の構えなり、なんなりがあれば通用するかもしれません。どうしてもこの豆を選びたくなるような何かがみつけられないかぎりは二の足を踏みます。かなり高級なモカだねという印象が圧倒的に強くでてきますが、ちょっとありきたりなモカ風の、そこを超えるものを引き出すのはひょっとしたら簡単ではないかも。
③ コロンビア アナエロビック
豆の時点からもう木苺やべリー系のアロマがしています。わりかし、スペシャルティらしさが誰にでもわかりやすい焙煎になっています。温かいと、とんがった酸味を感じますが、舌先に刺さったり、長く不快な余韻が残るようなものでもなくて、印象はそこまで悪くありません。アナエロビックらしさは控えめですね。冷め切るとスィートネスが表に出てくるのと同時にちょっと気になる点も。最高級クラスの原料の適切な焙煎であればここはなんとかうまく収めたいところなのに実に惜しい。
全体にスペシャルティのコロンビアらしさは存分に感じられます。反面、少なくともこのカップからは九州で一般に受け入れられるような要素はあまり感じられません。焙煎でカバーしようとすると、この豆の本来の特性はかなり失われてしまいそう。それでも焙煎を工夫したり、抽出方法を選べば、3つの中では色々なフレーバーを引き出して、いろいろ楽しめそうな要素は一番あります。コロンビアにこだわりのある方やロースターには一度試してみてもいいかもといえるポテンシャル・クォリティを感じます。標準の2倍近くになるお値段に見合う価値を引き出せるかどうか、というと、どうでしょう。意外に難関かも。これは迷います。
以前とはけっこう印象が変わったので、ひょっとしたら焙煎機かロースターが変わったのかもしれません。というか以前頼んだ時は①のクラスの豆ばかり十数種類ほど頼んだので、そのせいかもしれませんけど。
今回取り寄せたペットボトルの鳥取の水の印象はありのままに暴き出すという意味ではわりあいニュートラルではあるけど、いいところを十分ひきだしてくれるかというと微妙。
あえていえば、あまり雨が降っていない時期の夏の小倉の水から渋みに感じる成分をしっかり取り除いて、さらに磨きをかけた感じです。ありのままにクリアに映し出してくれる部分はあるけれど、みたくないところまで、見えすぎちゃって困るわぁ、というか、少し粗探しになりやすい感じがするというか。
N059, N060を受けて
やっと当地の水道、かろうじて浄水器を通せば飲めるようになり、炊飯にも使えるだけでなく、調理もできる状態になりました。これまで近場のスーパーなどで手に入る範囲ですが、富士山麓の水、阿蘇の水、霧島の水なども試してみていますが、ちょっと。いい条件での水道水と比べるとなんとも言えない不自然さを感じてあまり馴染めませんでした。
で、なんとか鳥取の水を試せないかと思って頼んでいたポットボトルのケースがようやく先日届きまして試してみましたが、なるほどクセがない。
ちょっと物足りなくなるくらいです。ちなみに硬度は60くらいなので鳥取の水としては硬い方かもしれません。ただ、実際に飲んだ感じですと、もう少し柔らかい感じがします。同じ硬度の九州の水と比べても、優しい感じがします。
ただなんといいますか、冷やしてみても、あのいかにも雪解け水という感じがする南アルプスの水と比べてみずみずしさはいまひとつ。また福岡の条件の良い地域の水と比べて、どうかといえば、微妙です。一つはペットボトルに封入する前の工程の影響もあるかもしれませんし、同じ鳥取でも取水する場所によって良し悪しもあるのでしょう。
とりあえず、16Lも頼んでしまったので、一部は備蓄するとしても、嵩張るので、この際いろいろ試してみようと思っています。
肝心の焙煎ですが、かなりよくなったとはいえ、まだまだ箸を複雑に組み上げた状態をうまく再現できておりませんで、特に焙煎の初期段階で排気を十分に絞り切れておらず、竹や木の箸で実現した条件をうまく再現できていないのがはっきりしています。
そもそもETで観測する温度が低すぎる上に、BTとのギャップも大きすぎるのです。ですから、豆の膨らみ具合やムラの少なさが不十分なのです。
それに加えて蓋とフライパンの間の間隔が10mmというのはギリギリでどうしても手網を振りながら当たってしまって蓋がずれてしまうので、もう少しギャップを広げたいというのもあります。
そこで、使用したアルミのチャンネルを新しくしようとしたのですが、悲しいかな、近場のDIYショップで探してもちょうど良いサイズの材料が見つかりませんで、またまた取り寄せになってしまいまして、到着予定はなんと15日以降なので、それまでは資材の到着までお預けとなっています。
改修方法については複数のアイデアがありまして、うまくすると、蓋をスライドせずに3段階くらいで排気を調節できるかもしれません。
ほんと、耐久性や耐熱性を別にすれば木材というのは本当に便利な素材だなと痛感しています。アルミだとあまりに滑りが良すぎて、すぐに滑り落ちてしまいますが、木材や竹はそんなことありませんし、適度にしなったり、丸いガラス面に沿って自在に曲げたり、穴を開けたりせずに、適度に引っ張ったり、くくりつけて、組んだりできるのは金属にはなかなか真似ができそうでできないところです。
N060 Decafe Mexico 60 oldpan new metal frame

焙煎のしやすかさからすれば60gから標準焙煎量とみなした方が良さそうです。
投入温度は180度のままでちょうど良かったと思います。今回は低すぎました。
火力は特に3分過ぎあたりからは足りていない感じです。もう少し高めで終始行っても良かったと思います。8分ちょうどくらいにはハゼ初めてもおかしくない状態でもぞもぞしていましたが、たとえていえば活性化エネルギーが足りていないような状態で、寸止め状態で留まった時間が無駄だったかもしれません。そもそも最初から投入温度を上げただけでも焙煎時間は1分以上短縮できたはずです。長めとしても9分以内くらいに収めたかったですね。
今後は少しグラフを書かせるインターバルを調整した方が良さそうです。リアルタイムのRORは判断が難しくて困りました。
まだまだ新しい構成で試行錯誤している段階ですが、焙煎中のアロマは格段によくなりました。やはり最初の箸だけで組んだ状態に限りなく近い構成がもっとも良いようです。
N059 KENYA45 old pan new metal frame 10mm sq

火力強すぎかと思いましたらそうでもありませんでした。フライパンの外側の遮熱板を完全に外して、新しい金属の下駄を使って蓋との間の隙間を作っています。Chargeボタンを押すのが遅れただけで投入温度は180度です。
ようやく、当地の水の条件も落ち着き始めていまして、やっとご飯を炊いたりも普通にできるようになりました。どうも自分はペットボトルで購入する水の類は苦手で、あちこちのスーパー内の浄水器もちょこちょこ試してみたりしていますが、どうにも納得できず。ここ3週間くらい、少なくとも自宅では全くコーヒーを飲んでいませんでした。
こんなの10年以上ぶり位じゃないかなという。このままコーヒー飲むのをやめてしまえるかとか、思うところまできましたけど、思い余って、とりあえず1バッチやってみました。
相当間隔が空いているので感覚はずれているはずですが、思ったよりちゃんと煎れているような気がします。というか一部フライパンに溢れてしまった分中心に試しに粉にしてみたら、びっくりするくらいのアロマでちょっと期待しています。
直後に深海水をブレンドしたと言う触れ込みの軟水で抽出してみましたけど、うーん。ピンときません。元が北区の水なのでチョとなあと思います。
もう一度、今度はスーパーの大きな浄水器の水でもいいので、とりあえず八幡の水を汲んできて、じっくり比較してみた方がいいかもしれません。
またまたそこそこ雨が降ったりしているので、予断は許せません。しっかりとした浄水器があるといくらかはいいのですけど、やはり水源の差はどうにもできないと思います。
井戸を掘るか山奥の水源近くに引っ越すしかないのか。
やっぱりコーヒーのパラダイスはひょっとして南アルプス、汲みにいくには遠いし、住むには寒すぎて自分には無理です。
一説によると、水道水に限ると、鳥取の水が日本で一番、おいしいといいます。気候としては鳥取なら、なんとか過ごせるかもしれませんけど、スーパーで鳥取の水を買えるわけでもなく、試しにちょっと遠征するとしても関門海峡を越えるのも一苦労。
代わりに福岡近辺としても、多摩川の上流並みかそれ以上にコーヒーに向いているかなーと言う地域はここから60km以上、走らないと辿り着けないので、現実的には引っ越すしかないのですよね。
コーヒー水溶液の溶媒となるところの上水の影響
現在、どうにも、コーヒーを評価できるような状態にない。どう考えても水道の水質そのものに問題がありそうなのです。
ちなみに、同じ市内の別の水源から給水されている区の水で抽出してみると、使用している浄水器やいろいろな条件は変わりますが、プロペラ式のミルで粉砕して、ちょっと出す程度でもそこそこスペシャルティ感が出ますし、そんなに不自然に感じません。
他に思い当たる点もなく、思い余って、本日水道局に問い合わせてみたところ、先回の台風到来の後、当地の水源の水質が急激に改善した影響で、水道水中の残留塩素の量が急上昇しているらしく、現在、徐々に調整している段階で数週間様子を見てほしいということでした。
浄水器を通してでさえ、沸かした水を一口口にすると、数十分以上経っても、ジンジン、舌が痺れるような感じの後味が延々とはするのですけれど、なんと新しいフィルタをつけた浄水器を通してもほとんど変化を感じられなかったのです。
しかも10分程度煮沸してもまったく改善されません。本当に塩素単体の影響かといえば、そうとも思えない。
トリハロメタンの類は煮沸するとかえって増加するという話もありますが、このあたりは意外に複雑な化学反応が関与していそうです。高度処理水というのはそれだけ、複雑な反応が関与する余地があるのかもしれません。自分の出身地の田舎の上水ですと、カルキ臭を感じることはあってもここまで渋柿の渋みに通じるような強い渋みを感じさせることはありませんでしたから。
今のところ、一般の浄水器程度で改善できそうな感じはありませんので、上水の使用を取りやめて、水を購入するしかなさそう。
最近、食欲はあるはずなのに、食べる気も、飲む気さえも減退していたのはこれが原因だったようです。
給水地から流れてくるまでの間に長い配管があるので、中の水が入れ替わるにはそれなりに時間が必要で、影響は2、3週間程度遅れて現れるそうなので、今になって、台風の影響がはっきり現れている、そういうことなのだそうです。
いつかはAIなど導入して先読みして対応できるようになってほしいです。
お願いします。水道局さん。
N058 Decafe mexico 45 oldpan ohs 0-10mm ogl26 copper

際限なく火力が要求される可能性があったので念の為45gで始めています。
今回はガラス蓋を5cm以上高く持ち上げた状態でキープして焙煎してみています。熱効率が極端に下がるので火力が予測できず、とりあえず、2kpaで予熱開始して、そこから調整しながら様子を見たりしていますが、投入前後は一旦、0.2kpa位まで落として良かったと思いました。投入温度も今回の場合で言えば150度くらいまで落としてみても良かったはずでした。ETがほぼ最後までほとんど180度を超えていませんが、これくらいの条件がある意味理想に近いかもしれません。無駄に高い温度の熱風に晒されない方がやはり好ましい。56も57も豆の状態で匂いを嗅いだだけで、不必要な高温に晒された後のようなアロマがどうしても付き纏っていましたから。今回の場合で言えば、ちょっと低すぎた可能性もありますが、多分それでもN057, N058よりは幾らかは改善されていそうです。 実際はまだ不適切な温度帯にさらされた感じがします。
この状態では蓋の高さの調整はできないのですが、上に手網を持っていくと、ガラス蓋の下に溜まった熱風の影響で温度が上がり、逆に下側に持っていくと少し温度が下がります。もっと下げると、熱源に近くなった分少しまた温度が上がるようですが、この状態ですと、豆から発散した水蒸気なども外に出やすくなります。 実際には横が大きく空いているにも関わらず、結構、こもるようです。
上に挙げるとこもった感じ。つまり焙煎の前半ではガラス葢に近づけ、後半ではフライパン面に近づけるといった方法で排気のコントロールができるかもしれません。 そこまで単純にはいかないようです。
実際の効果がどれほどのものかはもう少しやってみないとわかりませんが、うまくいけばこれだけでダンパー操作の代わりができるかもしれません。
この状態だとわざわざ蓋を開けたり、ずらしたりしなくても斜めから覗くだけでガラス越しでなく、直接豆の表面を確認できるので、この点では間違いなく、とても優れています。特に焙煎の終盤の投了もとい、DROPのタイミングを判断するには好都合。
たまたま取り寄せた銅の切れ端に乗せるだけであっけなく実現できたのですけれど、果たして結果は如何に。焙煎直後の感触では好ましいアロマを発生するようなタイミングがなかったので、空振りの可能性はありますが、少しでも変化があれば何かの手掛かりになるかもしれないというところです。
翌日試してみて、舌上にちょっとジーンという感じの後味が残るのは、水の影響が大きそうなのですが、原料由来のフレーバーが希薄でコーヒーらしさがありません。クリアさやスィートネスよりも不完全さを感じさせる中途半端な酸味と重たい印象。業務用焙煎機での焙煎だったら、抜けが悪いと一言で却下されそうな状態でこれはわざわざ手間をかけて焙煎する価値が全くないなという、ちと困りました。
同じ火力でいくなら、60gで行ってみた方がいくらかは良かっただろうというのが、後になってわかることですけど、おそらくは言えます。ただ、問題はもっと深そうで、このままではいけません。
N057 kenya 60 ohs 0-10mm ogl26

やはり排気の問題は感じます。単純に箸で組んだスペーサの隙間からの自然な排気にどうやっても追いつけない感じがします。
まだはっきりいえませんが、豆に触れる熱風の温度は最低でもおおよそ10-20度分くらいは高すぎたという気がします。
6分前半のETの急降下は蓋がずれて落ちてしまった影響です。
ETの位置はN055まではちょっとぶらんぶらんしていた部分を動きにくくして、少し豆の直上に近づけています。ここで観測される温度は200度から最高でも220度以下くらいには抑えたいという気がしますが、今回の条件ですともう少し低めでいけた方が良かったように思います。豆の冷気なり水蒸気によって冷やさされた後でこの温度なので、実際に豆の下から上がってきている熱風の温度はさらに高いからです。