The Coffee Roaster House

Cup-on grinded coffee beans of decafe & specialities

2022年の総括と今後

これまでやってきたことをふりかえりつつ、とりあえず、焙煎量を一キロ未満、500−600gに限定するとした場合で、いろいろ考えていて、熱源はやはりできれば1つ、補助的に使用するとしても2つまでにすべきであろうという結論になりました。

ひとつはディードリッヒの昔のモデルを知人が手に入れたのを、当方でアメリカと同等の火力が得られるようにしたところ、かなり実用性が高いことが判明したのもあります。商売の道具というより家庭用サンプルロースターという感じですけれど。

アメリカの広大な大地ではちょっとコーヒー豆やら粉を買いに行くとしても200km近く車で飛ばして往復しなければならない地域がいまだに多いので、なんでも自分でDIYしようという風土は日本の比ではありません。それに人口も2倍ありますし。マーケット自体もカナダやメキシコ、ヨーロッパと繋がっているからなおさら。

当方の焙煎機でも、おそらくうまく補助すれば500g前後で一キロと遜色ない焙煎環境を作ることは可能です。その気になれば三キロの特性を生かして、一部、上回る焙煎もできると思います。

半ばまぐれだとしても三キロでディスカバリーをシミュレーションできそうな環境が作れたわけですから、一キロのシミュレーションも簡単では無いとしても、不可能ではないでしょう。でもそうすると、結局一キロに入れ替えてしまった方がよくなってしまいます。

ディスカバリー、一キロ、三キロを一台でシュミレートできるとしたら、スペース効率やコストについては有利なので、それは意味のないことではありませんが、再現性や使い勝手を考えると、実際は3台使い分けた方がはるかに良くなりますし、ランニングコストについてはもっと有利です。

今の延長だと焙煎のクォリティに抜けたものがない限り、やってきたことはあまり意味がないことになってしまいます。

私自身の経験値が上がったのは間違い無いのですけれど、肝心のアウトプットが問題です。

ということで、方向転換。燃焼室周りの改変にこだわることを捨てて、100%電気で焙煎する環境を作れないか検討を始めました。

問題は今お借りしている場所の電力が足りないこと。100V  20A といっても、実際は排気ファンなど色々な部分で電力をくいますので、なんとか工夫しても火力に使えるのは半分くらいがいいところです。1kwでは心許ない。というより仮に2kwフルに使えたとしても足りません。

ちなみにディードリッヒ HR-1の発生するカロリーはせいぜい1.5-1.65kw程度で450g焙煎できるとされています。当方の場合三キロの大きなドラムを加熱しなくてはならないので、効率を考えると同じ焙煎量でも3kw前後は発生できないと厳しい。理想は4kw以上です。焙煎量ももう少し600gから800gとりたい。

余熱段階などせっかくあるバーナーを最小限併用することにすればなんとかなるかもとも思ったのですが。

変換時の様々な段階のロスを考慮すると、電気の最初の発生元で6kw程度の出力が必要。となると、今お借りしている場所では間に合いません。この容量になると200V単相でも厳しい。ましてや動力に工事するというのは現実的で無い。色々な意味で引っ越した方がよくなります。というかちゃんとした熱風買ったらという話になってしまいかねない。

建物も、特に夏場に暑いのをなんとかしたくて、断熱材を入れようか、外壁を塗ろうか貼ろうかとどうしようかと検討していて、結局、外側に新しいトタンを貼り付けたり、塗ったりすることにコストをかけるよりはいっそ、屋根から軽量な太陽光パネルを取り付けた方が一石二鳥では無いかということになりました。

ついでにこれを蓄電して焙煎に使うわけです。1日辺り平均10kwh程度のパネル出力があれば当面のすべての焙煎のカロリーを賄うこともできそうな感じです。幸い、今お借りしている場所は日照に関してはかなり条件がいいため、屋根と壁の側面にパネルを置くなどして、通常の一軒家よりもいい条件で発電することは可能です。250Wクラスで11枚分相当からいけるかもしれません。

当面の実験程度でしたら、シンプルにパネル1枚からでシステムを組むことも可です。

調べてみましたら、普通に業者が施工する前提の機材でも、パネルなどは以前調べた時の5分の1以下のレベル(2021年末時点)で部材の入手が可能、だったようです。

尚且つ、日本製にこだわらなければ、中国製の部材で小規模なら十分に使用に耐えるものが、なんとアマゾンで千円台から普通に送料込みで売られていたりする状態でした。昔ほど、丸ごと燃えたり、一瞬にして壊れたりするリスクは考えなくて良くなっているので念の為ブレーカーをつけたりヒューズをつけたりする程度で大丈夫そう。法律も小規模な物については昔ほど厳密で無いようですので、なおさらでこれは下手すると10分の1以下のレベルで最小限の運用ができる条件が整ってきてます。テスラがやっているような小規模でスタックしていく方式なら、コストは劇的に下げることができます。

つまり部材のコストだけでいえば、10年以上前に検討した条件から20分の1以下でできてもおかしくなさそうなのです。いろいろ組み合わせたり、手間をかけたりと知恵は必要ですし、太陽電池パネルについては高信頼の日本製セルが新品で入手できなくなっているのは痛いですが、とにかく、蓄電池は高性能な電池がまだまだ高価とはいえ、以前に比べれば入手しやすくて、信頼性も上がりなおかつ相当安くなってきている。

量産が進んで、太陽光パネルの価格は数年前には補助金考慮しなくても十分にペイする段階に入っているのは確かなようで、なおかつ中国製でもかつてに比べて品質もそんなに酷く無いようです。単結晶なのに折り曲げられる新しいフィルム型のパネルも簡単に手に入る時代に。変換効率も15%近い。これを維持できればいうことないんですけどねえ。

昨今のウクライナ危機や円安の影響で価格は一部で一年前の2、3倍の水準になっていることに気がついて早く手をつけておけばと思いましたが、とにかく、今の電気容量が限られている条件では唯一に近い選択肢になります。

車載用の需要が旺盛なこともあって技術の進歩は目覚ましく、円安の中にあっても、リチウムイオン電池の価格はほぼ横ばいということは太陽電池以外のコストも確実に下がっています。

鉛蓄電池はある程度の規模だとあまりに嵩張る上に寿命や瞬発力、体積や重量を考慮すると今、選ぶ意味はすでにほぼないのですが、最初の実験段階では小規模なのでコストでこちらを選んでもOKかと思います。制御が単純に済むむ部分もありますから。

もちろん売電など考えておりません。そもそも実際に繋がる先は出力を落とした小さなヒーター代わりのランプだけ。そこで完結するミニマムなシステムなのです。

しかし改めてみてみますと、太陽光システムもガレージの上に上げるような非常用電源クラスでしたら、数千円から購入できるキットも結構売られていて、昔からしたら考えられない。

でも、自分が必要なシステムには100倍から1000倍くらいの電力が必要ですので、ちと工夫が必要です。

2022年の最後の改修 ⅺ 2022年の総括へ

ここ半年以上前に焙煎した分から、再評価してまいりまして大体はっきりしたことがあります。

というのは、ある意味当たり前ではありますけれど、ドラムの構造によって決まる焙煎機の特性は他の方法でカバーできないということ。

具体的には、サブバーナーを増設した効果がプラスの方向ではっきり出たのは200g未満の焙煎にほとんど限られておりますが、ディスカバリーでいい状態で焙煎できたのとほとんど変わりないところまでいけています。操作感や豆温度の表示もほとんどギャップがない位になりました。もちろん、釜の蓄熱の影響はあるので全くおんなじとは言えませんが、少なくとも負けることはないといっていいくらいのことはできました。

ガスは大量に使うし、ちょっとコツは入りますがそれなりに再現性も確保できる。ただバッチ数が増えるごとにすこしずつ別の焙煎になっていく感覚はシビアになります。

でもたんに自分が慣れているせいか、ディスカバリーよりは予測しやすい範囲でもありました。

ところがそれ以上の焙煎量ではあまりいいところがない。

特に2キロ超えた分はむしろ、時間はかかっても標準バーナー構成で15分以上かけて焙煎したものの方がはるかに出来が良く、時間が経っても楽しめる物になりやすい。

サブバーナーを使用すると、焙煎時間は短くなりますが、コントロールが難しくなるだけで焙煎の結果に対しては、おしなべて、期待するほどいいところがありません。10時間程度窯を温め続けてやっとスペシャルティっぽい焙煎ができるようなところは実質改善しませんでした。

それ以下の焙煎量についてはどうか。

1kg超えた量はいまのところはあまり自分の三キロに限って言えば改めて試す必要さえも感じないところです。

1キロ以下は、これも微妙なところなのです。

400gから600gの間で数種類のスペシャルティを以前の倉庫環境で最後と思って焙煎した分をいろいろな方法で保存した分を半年経って試したところ、やはりというか、200g以下で焙煎した物には到底及びません。

ただし、試した豆がいいのもありますけれど、以前、本当に標準バーナー構成だけで500g前後焙煎していた時に比べれば、幾らかはコントロールしやすかったり、むしろ何もしなくてもそこそこの出来であったり、豆を不要な高温に晒すことなく、まずまずのタイミングで焙煎を終えることができています。

その分、明らかなハズレは少なくなっているかもしれません。

それと、バーナーをオフセットする前提で行きますと、特に今、移転してガスの熱量がアップしたことも合わせて、ほとんどサブバーナーの必要性自体が薄れているような気がします。

ちょっとバーナーをオフセットすれば、それだけでこれまで200g以下程度でうまくいった条件にかなり近くなるはずなのです。そして、多分これまでやりにくいと思っていた600gくらいの焙煎量での操作感というか火の入り方の感覚はそれなりに改善されてもおかしくないのです。

いろいろ準備した分が無駄になるかもしれないのですけれど、この状態だと、たとえ火力がもう少し欲しいと思ったとしても、サブバーナーをつけるよりは赤外線発生装置で少しアシストするとか、した方がうまくいくかもしれません。

とはいっても、サブバーナーを最大5本つける前提で準備してしまったので、とりあえず、4本にするとしても、一応、完全に標準に近い条件から、サブバーナーを1つずつ増やしていっていろいろ実験できるようにしてみようと思っています。メインと連動させたりしなかったり。

組み合わせはたくさんあるので、大変ですが、代わりに焙煎量自体を600〜800gあたりに固定してやっていこうと思います。

ちなみに以前の倉庫環境でのこの焙煎量の範囲のベストは800g程度をサブバーナー付きで焙煎したピンクブルボンのコロンビアでした。

テスト用のドリップバッグにした分がおもったよりスィートネスが残って、コロンビアのファンが多い理由がやっと納得できたような気がしました。ある意味無難な選択ではありますねえ。ほんと他の豆だと少し嫌な酸味が感じられてもおかしくないタイミングで飲んでも、結構スィートネス優勢であまり気にならなかったりします。

完璧とはいえないけど、そこそこの焙煎でかつ6週間8週間以内で消費する見込みのない場合は、コロンビアが無難。あくまでも嫌な感じがしにくいだけですけど。

 

 

2022年最後の大改修 ⑩ 燃焼室周りの改修2

どうしてもある程度、メインバーナーをオフセットさせようとすると、サブバーナーの先端とぶつかってしまいます。3センチだとぎりぎり。でもどうせならもっと引っ込めたい。

と、立体的に燃焼室の内部の構成を考えていて、シンプルな解決法を思いつきました。

これまではサブバーナーを鉄のチャンネルにねじ止めしていたのですが、それをやめて、バーナーの土台部分に丸ごと乗せればなんとかうまく収まりそうです。少しだけ上げて、ちょっとかかるくらいなら、ほとんど問題ない。あとはその位置でうまく止まるようにどう固定するかだけになります。サブのバーナーの配置が少し高くなりますが、これはその分少しだけ火力を下げる程度でほとんどこれまでと同等にできるでしょう。

これをやると、5センチ近く奥にオフセットできるので、手前部分にもサブバーナーを配置できるだけでなく、元々ついているバーナーも減らさずに6本で行くことができそうです。もちろん、やっぱりコントロール性を重視しようと思って、メインを5本、4本に絞ることも簡単です。

ただ、サブバーナー5本というのは操作や管理にちょっといろいろ面倒に感じる部分もありまして、サブ3本ないし、4本にするかもしれません。

と言いますのは、新しく手に入れた方のバーナーを従来のものと比較して、お湯を沸かしてみたところ、どうみても20%以上強力なのです。そこで改めて調べてみますと。

LPガスだけ、ガスの消費量で表記されているので15度でのガスの熱量から単純計算していたのですが、それは間違っていたようで、実際には1本あたり2300kcal/h発生しているようです。それと、その気になれば、ちょっとアップして2500kcal/h位まで発生させても全然、問題ないようです。昔の都市ガス向けに作られたモデルでは実際に2500出ているようですから。

これで4本でちょうど1万キロカロリーというのはわかりやすくて、簡単にできることになります。また以前の少し火力の落ちるものと組み合わせて、3本で約6000kcal/hとしてメインバーナーの熱量と揃えても良さそうです。

サブバーナー部分をこれ以上増やしてまで熱量を揃えようとは思えないのですけど、一応、最大17500kcal/h構成にできてしまう計算になります。

ただし、1万キロカロリー超えた時点であまり焙煎そのものの改善には役に立ちにくくなるので、かえって操作しにくくなると全く意味がないのですけれどね。

 

2022年最後の大改修 ⑨ 燃焼室周りの改修

メインバーナーをオフセットさせることができそうなことがわかってあらためてみてみると、そもそもこのバーナー周りの作りから見てもバーナー8本、燃焼室の形自体は最大10本入れ込むことも想定して作られている可能性があることが見えてきました。

バーナー10本だとちょうど1万カロリー。普通に考えればこれだけあれば絶対不足はないだろうというところです。特に1990年以前のスタンダードを基準にすれば過剰といっていいくらい。

1センチと言わず、2-3センチオフセットさせることはよく考えてみたらそんなに難しくないので、バーナートップを8本にするのは結構余裕で、さらに追加でこの状態でもサブバーナーを2、3本入れ込むスペースが残ります。

このサブバーナーを入れ込んでいるスペースをさらに犠牲にすれば10本。ちょうど燃焼室の前後には5つ丸い穴が空いていたりしまして、たぶん、最初は10本への増設も視野に入れていたんではないかと思います。そこまで希望される方がどれだけいたかはわかりませんけど。5キロで15本というのはたまに聞くので、3キロで10本ありえない話でもないと思います。

さて、せっかく用意したサブバーナーを取り外したり、減らすのも今更なのでこのまま進めようと思っていますが、仮にメインバーナーを8本にした場合、メインで8000kca/hサブで3500-6000kcal/hを発生させることができる構成になります。

これに追加でIRをつけられたとして、1000〜2000W程度なので、860ー1720kcal/hとなります。こうなるとやはりメインバーナー中心で焙煎を組み立てることになると思います。ある意味、シンプルで無駄がない。

例えば余熱の段階でサブバーナーを積極的に利用して焙煎中はメイン中心に操作する。

あるいはサブを連動させる。一部IRを併用する。

サブバーナーだけでの焙煎は多分不可能です。

しかし、もしIRで十分アシストできるとしたら、サブ+IRの構成でうまくハマるかもしれません。

ということで色々検討した結果、やはりメイン8本構成は今後の検討課題として、

サブだけである程度まで焙煎が成立しそうな環境をこれまで通りの延長で一回作ってみて、サブ+IRを試してから、メインの本数を何本にするか最終的に決めることにしました。

すなわち、メイン5本、サブ5本の暫定体制です。ドラムを直接加熱しにくい分、サブは効率が落ちるので同じ5本でも倍近い9000kcal/h越えのカロリーを発生させる一方、メインは5000kcal/hに絞ってコントロール性を高めます。

今、ガスの条件が変わって、特に火力を絞る方向の調整が以前よりシビアに感じているので、これは結構地味に効きます。というのは6本で0.7kpaで発生させるカロリーは3000くらいですが、5本に減らすと1.1kpaで同じ火力。0.7kpaだと2500。焙煎していると、特に2はぜの前後は2000kcal位まで絞りたい感じがしたりすることは頻繁にあります。そして、そのほかの場面では最大の火力はもっと欲しいと思うことが結構あります。5000kcal/hでいいわけでもないのですが、以前の環境にある意味近いので、これまでの経験というか感覚が活かせる可能性もあるという点ではプラスにも感じるからです。

実はなんとか、うまく寄せてメインを6本確保しつつ、整流板をつけて0.35kpa位まで安定して絞れれば全開の約35パーセント。2100kcal/hまで絞れるわけで、それで十分なのではないかとも思っていたのですが、あまりにスペース的にギリギリで、手前側にサブバーナーを設置できそうにありません。

どうしてもということなら、メインバーナー部分を完全に新しく作り直す必要が出てきます。が、そんな手間をかける意味は、もちろん、ないと断言できます。

代わりに手前側にガラスの窓をつけてみようと思っています。手前側は耐火煉瓦もないし、開口部が大きいのがアンバランスに感じていまして、現行機できちんとカバーがついて丸い窓までつけてあるのはそれなりに意味がありそうですので、真似してみることにしました。ちょっと厚手のガラスで僅かに蓄熱性の向上も狙います。

 

2022年最後の大改修⑧ メインバーナーのオフセット配置

バーナーの配置というのはきっちりドラムのセンターに合わせてあるようです。

これは日本人的な几帳面さもあると思いますし、視覚的なバランスもあると思います。

オフセットをつけたりしたら、購入した人からクレームが来るかもしれません。

でも、実際にはドラムの回転方向は一定ですので、豆はいつもドラムの中では片方に偏在しているんですよね。ですから、そこに合わせようと考えると、反時計回りの焙煎機の場合、バーナーは少し奥側(向かって右側)にオフセットして取り付けられていてもいいはずです。

実際はドラムは回転していますので伝熱への影響は無視できる範囲かと思いますが、焙煎機全体に伝わる熱とか熱風を通して豆に伝わる熱はオフセットした方が増大するはずですし、豆温度の表示にも影響するはずです。

しかし、そんなことできないよなーと思っていたのですが、ちょっと閃きました。今回はLED換算3Wくらい行っているかもしれません。実際に動かせる分はせいぜい1センチくらいしかありませんけど、ちょっと奥にずらしてあげることができそうです。

これ、少しサブバーナーでギチギチの手前側を広くできるので、4本に減らす予定のメインバーナーをひょっとしたら、5本に復活できるかも。実際やってみて4本まで減らさない方がいいかもしれないと思う点ががあったこともあり。

今回、なんとかメインバーナーを減らしてまで、サブバーナーの火力をあげてバランスを取ろうとしています。さらに整流板まで用意して火力を絞りやすくしようとしていますが、せっかくあるものをわざわざ潰すのももったいないですからね。

トータルの火力は一万カロリーで焙煎の質を考えると、ほぼ天井というかそれ以上は不要なので絶対値は求めませんけれど、サブとメインの割合の変化の幅をとれた方がいいし、やはり思い切って火力をかけるときはかけたいですからね。それにはメインバーナー単体での火力もないよりはあるは越したことはないわけです。

実はきちんと燃焼室が囲われていて、ドラムまで十分な距離があるし、しっかり排気もしているので、もともとサブバーナーたくさん無理やりつめこむ以外にも火力のアップの方法は他にもあるわけでして、その方が面倒がないといえばない。

バーナートップの合計熱量表示はほぼ15000kcal/h達成できそうです。しかし、いい加減これくらいにしないと、火力オーバーで1分台ではぜ始めたりしかねないところです。

 

 

2022年最後の大改修⑦  Aritisan記録およびモニタリングシステムの最適化

これまで大きな画面を用意してワイヤレスモデムとキーボードを使ってみたりいろいろしてみましたがいまひとつすっきりしない。bluetoothの場合ちょっとしたことでペアリングが再度必要になったり電池の消耗もそれなりにあるし、結構壊れやすい。

定価で1万2万超えるようなものなら少しだけマシですけど、それなりに遅延もあって意外にスムーズでないなど不便。もちろん有線タイプはコードが邪魔です。

一般の無線で専用のレシーバーを刺すタイプの方が実は早いし、安いし、使い勝手はいい。困ることがあるとすれば、レシーバーを無くさないようにしないといけないくらいです。ただ、商品としてはチープなものが多くて、長持ちしにくいし、それなりに嵩張るというか、焙煎に関係ないものを近くに無駄に置きたくない。

で、やはりタッチパネルをメインで使いたいと思っています。

これ、結構メーカーや機種によって色々あってなかなか難しい。すぐに誤動作するものもあります。

ただartisan自体マルチタッチに対応していなかったりします。

で、試行錯誤の末に、冷却器の上の位置にタッチパネル式のディスプレイを配置して焙煎できるようにする予定です。

この位置まで出せないとどうしても火力を調整しながら入力できないんですよね。

片手で調整、もう一方で入力とすると、やはり1つの操作で全部が完結した方がいいので、いろいろ考えた末に、5つのサブバーナーのうちのいくつかを必要に応じて、メインバーナーと連動させられるようにすることにしました。

ちょっと複雑になりますけど、組み合わせはそんなに多くないのでなんとか1日の焙煎のサイクルの間でもちょっと付け替えようと思えばできるようにしたいと思います。

これでなるべく焙煎中に余計な操作をしないようにできればそして、なるべく焙煎機のサイドから移動しないで全てが完結できるように構成できればいいと思います。

ついでにこれまで焙煎機の周りに取り付けていたファンやドラムなどのコントローラ類もすべてモニタの下か横にくっけるように配置できたらと思っています。

もう少し設定が詰めればボタンひとつで必要なところに行くようにしてもいいと思うので、今よりはスマートに行くと思います。また回転数や周波数の表示部分もモニタにくっつけられるので、視線移動も最小限にできそうです。

今回からは焙煎中はトラブルがない限り1つのバッチの中でドラムの回転数もファンの周波数も変化させず、基本的な調整はダンバーを手動操作する予定ですが、一目で設定が確認できるようにしたいのです。

なにせ、IRという追加の要素が入る予定もあるのでなるべく簡素にしたい。

色々やることがあってどこまで手が回るか分かりませんが。

しかし、単なる備忘録ですねこれは。

2022年最後の大改修 ⑥ 微差圧計の復活と気圧

ダンパー前後の気圧を微差圧計でみておられる方は結構いらっしゃると思います。

どこでどうやって測るべきか、なかなか判断は難しいところです。

市販のものだと本来フジの焙煎機の排気の配管で正確に測れるものはないと思います。

配管の内面に近いところで測るか中央で測るか、だけでも全く違う値を示しますし、小さな焙煎機内の流量に比例した値を得るのは実はそんなにシンプルにはできない。

ただ、絶対値が問題でなく、相対値がそれなりに安定して測れればいいのでわりきってしまえば、どうにもなります。

もっとも本当は圧力を正確に測るなら、むしろ大気圧の絶対値をしっかり把握すべきかもしれません。

とりあえず、一応測っていればちょっとイレギュラーが起こった時に気が付きやすいというものありますので、念の為復活させることにしました。せっかくあるメーターを箱に入れたままにしておくのが勿体無いというのが一番の動機だったりします。

それと今ではスマホ内蔵にまでなっている気圧計をもっと日常的に使用して記録することに。やはり24時間365日しっかりデータをとってそれをベースにする方が天気の表面だけ、雨、晴れとつけるよりもはるかに意味があると思いますし、実際に焙煎の結果に直結するように思っています。

ただこれ以上、パラメータを増やしたくなりないので、焙煎開始後はなるべくみないようにしようと思います。

What do I do?

先日、ミャンマーで国際医療の活動されておられる日本人の方のお話を聞かせていただいて、とても感銘を受けました。

その方は本当にすべてを捧げ尽くすように現地の方に尽くされているのに、まだミャンマーに恩返しをしたいと思っておられるそうです。なんで、と思ったけれど。ミャンマーのすべてが整っていない環境でがんばれたことが自分を真の医療者であり支援者にしてくれたと感じてそのことへの感謝の想いでいっぱいなんだそうです。

え?と思いました。ちょっと信じられない境地です。でもなんとも言えない気持ちになりました。

このお話を聞いて、まだ高校生の頃、自分は将来何をしたいのかと考えていて、東南アジアにいって国際交流したいと最初に考えたことをちょっと思い出しました。実際にはいろいろあって叶わなかったのですけれどね。

元々国際的に活躍しようとかそんな大それたことを考えるべきではなかったのかもしれませんけれど。

でも、もし生まれ変われるとしたら、そしてある程度、環境を選ばせてもらえるとしたら、やっぱり自分も同じように生きてみたいなと思いました。

別にお金儲けしようとか、偉くなろうとかいうでもなく、研究したいのでもなく、ただ、そういう国で一番役立つであろうスキルとしてたとえば医療の資格を持って行けたら、やっぱりいいですね。

もっとも、もう100年もしたら、地球上でそんな未開な場所はなくなっていて、別のスキルが求められるかもしれません。

今の21世紀に生きる自分として何を本当にしたかったのか、あらためて考えてしまいます。

コーヒーを通して何ができるかな。と。いや、せめてこのような方を少しでも応援できたら。

うーん、ミャンマーのコーヒー扱ってみようかな。

最後の大改修(かも) ⑤  温度センサ増設による吸気温度の把握

マジックナンバーというのがありまして、今では5±2とされています。

人間が一度に管理できるパラメータは3つから最大でも7つくらい。これはどんな天才でも変わらないといわれています。聖徳太子は伝説でしょうし、それこそ、7人超えると数を把握するのが適当になって10人くらいという話に誇張されていったのかもしれません。

こちらではカッピングするときも、12個あったら、2回に分けています。実は常用しているポットで沸かせる湯量がぎりぎり7杯分というのもありまして。

これを超えると分かっているつもりでどうしても最初と最後の印象が強く出て、その中間が抜けることになってしまう。順番を入れ替えたりしてみても、何度繰り返してたしかめたところで、同時に8つ以上はどんどん曖昧になってしまう傾向にあります。

焙煎中は、豆の表面の状態の確認(外観 特に色)、匂いとか、経過時間だけで3つの要素になってしまいますから、本当は後残りはせいぜい4つまで。

ところがそのほかの要素として、火力(メインとサブ)、豆温度、エアフロー(ファンの回転数とダンパーの位置)、給気の温度、フロントパネルの温度 バックパネルの温度までで追加要素は7つ。合計10になってしまって、一杯です。

本当はドラムの温度、燃焼室内のバーナー近辺の温度も常時監視したい、フロントパネルも上下で別だし、そもそもバックパネルも結構温度ムラがあったりして監視できたらいいのですが、これは難しい。今焙煎中はドラム回転数は固定なのでこれはなし。

そこでダンサイジング。まずエアフローは焙煎開始後はどちらかを固定してパラメータを1つ減らした方がいい。それでやっと9つになります。また、前後のパネルの温度は最初に確認する程度にすませた方がいい。これで7つに絞れます。後は火力はなるべくなら、焙煎開始後に調整するのは1つにまとめて一発で決められるようにしたい。これでなんとか6つ。どんなに頑張っても、これがほぼ限界。

というのはハゼからの経過時間をカウントしないわけには行きませんからね。で、7つ。本当は豆温度とあわせてRORも結構重要です。あ、もうこれで8つ。オーバーです。スコットラオ的にはディベロプメントタイムの全体に対する割合も重要です。これを考慮すると9つ。(テストスプーンが疎かになるわけです)

ということでRORはたまにチラッとグラフで確認する程度にして、豆温度の次に1つだけ選ぶとして重視したいのはやはり給気の温度(ドラムに入り込む前の熱風の温度)になります。この温度とRORは密接な関係にあります。その他は勝手にartisanに計算だけさせておいて後でみることにします。(ちなみに以前はデータロガーですべての温度を記録していましたがデータロガーの管理にエネルギーをかけるほどの価値を感じなかったのでお蔵入りに)

そこで今、第一ステップとして燃焼室に温度センサを入れ込んで簡易的に測定してみています。

実際はどの位置で測るべきかなかなか難しいところです。どうしてもちょっとしたことで炎が被ったりしかねない。今、バーナーを隙間なく入れているのでスペースがありません。

また少しずつ、手を入れている関係で分解するたびにどうしてもセンサーの先端位置がずれてしまって一定しないので現時点では有用なデーターが取れているとは言い難い。

そこでしっかり固定したいのですが、そうすると、固定した相手先の影響で正確に温度が計りにくくなる。

できることなら、もう少しバックパネルに影響されてドラムに侵入する直前の温度をみたいのですが、当方の焙煎機の場合、ドラムの裏のスペースのギャップは一番狭いところで1、2mmくらいしかないので、これも難しい。センサの頭をほとんど出せないので、どうしてもバックパネルの影響を受けすぎてしまって低めの温度が出てしまうのです。それを避けようとして細いセンサを糸のように垂らしたりしてみましたが、今度は内部で絡まったりしてすぐに損傷してしまいます。数千円の温度センサが一発でお釈迦になることも。しかもその状態だと固定ができないので本当に参考程度のデータしか見れません。

今後は金具を加工してなんとか燃焼室のいい場所にガチッと固定しつつ、先端がドラムの後ろに限りなく近い位置に持ってこれるようにしようと思っています。耐火煉瓦を固定しているボルトをに細工できたらと考えています。

後、毎回バーナー周りを取り外すたびにずれないように、別の開口部から入れ込んで、外さずとも、バーナー周りの掃除などができるようにしなくてはなりません。

簡単なようでいろいろクリアランスがギリギリなので、後回しになっています。

2022年最後の大改修(もしくは2023年の抱負) ④  輻射熱のコントロール

こちらは今のところ、実現に可能な部材が本当に手に入るか検討している段階なので来年に持ち越すのがほぼ確実ですが、小さなセラミック製の部品が入手可能であることがわかりましたので、ようやく感電しないで、特に焙煎の前半に赤外線ヒーターを使ってアシストできる仕組みが実現できる目処が経ちつつあります。

ただ、ヒーターを取り付ける一はスペースがあまりに小さくて、 0.5mm以下のスケールでピッタリ小さな穴を開けて取り付けていかないと組み立てられないので、試作するだけでも半年程度の時間がかかる可能性があり、今の所、年内の実現の可能性はほぼゼロです。

ドラムの中に直接赤外線を照射するので、熱効率はそれなりに高いはずですが、どうしてもほとんどの赤外線は豆に吸収されないで真っ黒なドラムの内面に吸収されてしまって、かえってドラムの過熱を加速するので、サブバーナーだけで十分に焙煎できる環境を作ってからでないと逆効果になってうまく機能しないというのもあり、計画自体は4年前位からしていたのですが、ようやく実現の可能性が見えてきました。

どうしても電気を通さない材料で固めないと感電してしまうのですが、一般に手に入る電気の素材の耐熱性能は180度以下ですから、かなりの困難を伴います。耐熱性は最低でも300度以上は確保しなくてはならないので、金属、ガラス、セラミック以外に選択肢はありません。

セラミックは絶縁性は十分高いものの、加工は困難ですし、特注するのもおおごとですので、二の足を踏んでいましたが、かなり小さなパーツとして売られているものでなんとか収められそうな目処が立ったので、後はコーヒーの油でショートしたりしないように工夫するだけとなりました。

火力的には1500Wから4000W位がせいぜいですので、これだけで焙煎を成立させるのはちょっと厳しいと思いますが、電気で制御できるのはパソコンと繋いでコントロールしたりするのは楽にできるので、自動化する第一歩としても悪くはありません。

この仕組みが成功すると、最近出てきた熱風式の焙煎機や炭火焙煎にも通じる輻射熱を応用した焙煎ができるのではないかと期待しています。