The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

本日は試飲会でした

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借りてない買ったカリタ大活躍

本来はカリタのコーヒーメーカーの専用品扱いですが、実は中は立派な魔法瓶でコーヒーサーバーとして最適。匂いも移らず、ほとんど冷めず、淹れて2、30分くらいなら、ちゃんとしたお店と同じかそれ以上のクオリティでサーブできます。これを積極的に売らないのは、製造元に遠慮しているのかもしれませんが、使い勝手はタイガーのよりいいかもしれません。
今回、大家さんの方で地域の自治会に声をかけていただいて、コーヒーの試飲をしていただけることになったのですが、

集まる方は60代位の方でほとんどが女性とのこと、あまり男性っぽいものはふさわしくないでしょう。

 コーヒーについて、具体的には、珈琲らしいコーヒーでなおかつ苦味がなく、濃すぎないことというテーマをいただき、ちょっと困ってしまいました。

 コーヒーなのに、苦くない、これだけでもちょっとした難問。苦さを感じさせないコーヒーというのはわかるんですが、苦味の定義も人それぞれ。いわゆる渋みや酸味も含めて慣れない味を敬遠される方は多くいらっしゃるので、すべてふさわしくないと思います。無難なのは甘みをひきだすしかありません。だだし、自然な甘みを出すのは、ここの水ではかなり難しいし、甘みを引き出そうと炒りこむとどうしても濃く感じられてしまいます。

上等なモカなどは浅煎りで苦味もなく、甘みもでますが、これは一般的なコーヒーらしい味とはちょっと違った世界になりがちです。昭和20年、30年世代にとってのコーヒーはたぶん浅煎りではないはず。

実際、大家さん自体、紅茶っぽいコーヒーなんてありえないという感じでもあったので、この手は使えません。

そうでなくても、最近のスペシャリティブームであちこちの店で似たようなものはありますからねえ。まねっこしても仕方ありません。

焙煎機のテスト用として試しに焙煎した1キロ近くの豆は廃棄することにしてもともと新しく用意するつもりだったのですが、これも一からやり直し、最初にコロンビアを試したところ、今回手配した豆の特徴的な香りがですぎてしまって、今ひとつだったので、却下。

慣れたケニアといきたいところをこらえて、結局、モカを選択して、2種類の煎り具合を試してみました。

1つは大坊さんところの焙煎を参考に長時間焙煎したものでグジナチュラル、もう一つは、もう少しコモディティよりですが、煎り具合も普通の焙煎に近づけたもの。

ごく一般的な抽出方法で中細挽きで試してみると、どちらも思ったより苦味が強く出て、どうしたものかと頭を抱えました。比較用に、参考までにグラン・トリノモカも買っていたのですけれど、まさか他人の豆で勝負するわけにもいかず、頭を抱えることに。

 いろいろ考えた末、松屋式を試してみることにしました。一度に50g以上淹れるなら、これにかなうものはそうそうありません。ミルのダイヤルを粗挽き側に180度ずらしてセットして、淹れてみると、みごと、酸味が控えめというよりほとんどないものの、専門店風の味に、苦味もほとんど感じられません。誰にとっても、コーヒーらしいと思ってもらえる自然なボディ感も出ています。

他では味わえないものとして、本日焙煎仕立てのものを味わってもらうことも検討していたのですが、これで行くことにしました。

モカの中でもより深い大坊さん風バージョンの方です。

今回、なかなか小倉の水に合わせた抽出が難しく、結局、水だけは今住んでいる地域の水を使って抽出することになりましたが、なんとか、お店で出てきてもおかしくないレベルの珈琲がようやく点てられたので、お出しすることにしました。

結果は好評で、営業はしないのですかという質問が、??と思ったのですが、ようするに、販売促進で回るという意味でなくて、早く店を出してほしいということでした。

当初、3月19日の予想だった、桜の開花は早まって12日という話もあり、24日には、地域の花見会が予定されているということで、その頃までには、豆の販売を開始してほしいと言われて、またまたちょっと困ってしまいました。

生豆はいくらでもあるんですが、今、スムーズに一度に焼けるのは、300gくらいですので、それが仕上がりだと250gがせいぜいです。

一人当たり、100gで10人分でも4回、焙煎しなくてはならない量になってしまうのですが、一回ごとに分解してチャフを掃除しないといけない構造のため、焙煎方法によっては時間で1バッチできるかできないことさえあります。これでは間に合わないので、焙煎環境そのものを整える必要もあるし、豆の販売に適した状態に整えたり、例えば、臨時営業する場合でも、コーヒーを振る舞うのに飲食店営業許可をとることを考えると、本当に時間はないです。

ちなみにどれくらいの価格帯がいいか聞いてみると、井筒屋さんや近所のスペシャリティのお店と同じくらいでいいのでは、とのこと。

さっきはオススメのミルは電動だと1万円以上とお伝えして、とても無理という雰囲気だったので、スーパーの粉売り並みに言われたらどうしようと思っていたのですが、ちょっと安心しました。

しかし、デパートの食品売り場と同じ価格で本当にいいのかなあ? ちょっと今度の週末実店舗でみてきます。

ネットによると、100g950円がシングルオリジンの価格のようです。