The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

味噌、醤油、みりん、日本酒、お酢とカカオ豆の共通点

タイトルに挙げた発酵食品に負けないくらい、しっかり発酵しているカカオ豆。産地によっては、かなり酢酸につけたのではないかと思うくらいの、お酢らしいフレーバーがしてきます。焙煎した後の変化も面白い。実は結構、コーヒーのテロワールとも似ている感じがしたりするのですが、これ、ひょっとしたら、気候や天候の精製への影響などで変化する環境中に存在する微生物の種類の差が影響しているのではないかと思う点も多々あります。

たとえばタンザニアのカカオ豆、コーヒーに負けない酸味。これ、精製に携わっている現地の方の好みとかも影響している可能性ありますけれど、単なる植物としての豆の生育条件の違いだけで説明するのは無理ではないかと思っております。

今、味覚(嗅覚)のリハビリ中で色々やってみておりまして、先日、たまたま手に取ったプライベートブランドのみりんを試してみました。原料が外米というのは一応覚悟していたのですが、純米で糖類の添加がないので自然な味がするだろうかと味わってみたのですが、ちょっとこれは。なんというか、十数か月から数年ぐらい、米櫃の底に溜まっていた米の屑を集めて発酵させたようなフレーバーが支配的でした。というかかすかにねずみが齧ったようなフレーバーがするというかなんというか。

いくらなんでも、このレベルの品質の商品を全国展開するブランドで出しているとは。

30年以上続いた日本のデフレの後遺症が現れていると思いました。(それでなければ自分の後遺症の影響でしょうか)

いや、飲めない程でもないのです。しかし料理に使ってしまうと、せっかくの素材が台無しになりそうなので、逆に同じPBブランドのりんご酢ブレンドして水やお湯で薄めて消費してしまうことにしました。基本下戸なのですこしずつしか飲めないのですけれど、購入したのが一番、小さな瓶で良かったです。実はそもそもが空瓶をリフィル用に再利用してしまおうと思って買ったものでしたので。

国産が必ずしもベストとは思わないのですけれど、これは明らかにかなり品質の劣る古米のクズが原料。せめて輸入物であれば、国産の平均的なもの以上の品質のものを目標にして欲しかったと思います。というか国産なら、下手をすると飼料用でもこれよりマシではないかと思いました。

かなり味覚は戻ってきて、食事はそれなりに美味しく食べれるようにはなったのですが、まだまだ本調子とはいえず。特にコーヒーのフレーバーについては自分が一部のフレーバーを拡大して感じているだけなのか、それとも、実際にバランスの悪い焙煎になったりしているのか全然判断がつかない状況でして、すこし回り道になっても、リハビリを優先していこうと思っております。

やっぱりコーヒーも完全に国産できるといろいろ安心できて、いいんですけどね。しょうゆやみりんもある程度外国産の塩やら米やら利用しつつも、しっかりとした昔ながらの味を守っている醸造元も地方にはちらちらあります。

同様に、コーヒー豆もせめて精製、ないし再精製から日本でできたらもっと良い。

ただ、収穫したてのコーヒーは正真正銘の生ものなので、少量であっても、国内で栽培できた方がかえって早道かもしれません。