The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

煎っ太郎でなくても、ちょっと煎ってみよう!

現在、湿度が焙煎に与える影響を調べておりまして、ある程度小さな閉じた環境がふさわしいこともあって、自宅でいろいろ試しています。今回、熱源は単なるコンロ。

ちょっとしたことで滅多に手探りではできないレベルでシナモンに近い浅めの焙煎がそこそこ決まってしまう。ただ、火力の調整についてはいろいろ大変なので、今になって、今更ながら微圧計をつけることにしました。

火力のベースは家庭用コンロに近い外観の古い設計の業務用コンロなのですけれど、これがとても具合がいい。なんと圧力計の表示が0.15kpa切るか切らないかレベルで立ち消えしません。圧力計の表示はそれなりの誤差を覚悟しなくてはならないのですけれど、絶対値はともかく相対誤差は操作方向を合わせればかなり正確に決まりそうなのです。ということはほぼ0.2kpa切るところからフルスケール2.3kpaまで0.1kpa単位で調節できる。つまり実際の火力で30%近くまでかなり正確に数値を見ながら絞れるわけです。それ以下も目盛を正確に読むのは大変というかほぼ無理ですし、どうしてもコンロ付属のつまみで調整しないとあんていしないのですが、ここまで絞るとかえって炎の状態の変化は目視でも分かりやすい上に結構安定していますから、手探りとはいえ調整は楽(本体のつまみを操作すると微圧計はいみなくなるのが問題と言えば問題ですけどね)。

これ、コンロのカタログの仕様上は最小火力は8%。実際の焙煎では0.15kpa以下は予熱で様子みるのには使うとしても、焙煎中はあまり必要としないかもしれないところです。 0.2kpaで大体全開の30%くらい。カロリーにして1000kcal/h超えるか超えないか位。

ちなみに自分の年式のフジ3キロの場合、安定して絞れるのは44パーセント位までですから、もう、そうとう勝手が違いますよ。その分細やかな火力のコントロールができる。地味にすごい。

しかもです。微圧計手前に設けたバルブですが、なんとフジの3キロなどに使われているタイプのバルブもあるのですが、結局、ごく普通の昔の小型のコンロに使われていたバルブで十分というか、こちらの方が下手をすると調節しやすい。両方併用すると尚良い。

これ、料理の時にも役に立ちそうなので早速応用する方向でいくことに。

やってみると、結構、とろ火に近いところに持っていくと、微圧計の針はほとんど0に近いところを示します。ありゃ、もうここまでいくと、炎の様子で推測するしかありません。意外と言えば意外なのですけれど、よく考えてみたら当たり前。

しかし、調べてみないとわからないもんですねえ。ちなみにいつもの弱火と中火の中間くらいのところですでに0.2kpa切っています…、

料理でよく使うレンジは意外に火力30%以下の範囲なんですよね。
このコンロの場合、強火と思って全開にするとあまりに火力が強すぎてむだがおおく、鍋の周りが焦げたり、取っ手を焼いたりするだけで大きなフライパンでさえ、あまり意味がないのですが、実用レベルにちょっと絞ると、一気に0.5kpaあたりです。そこから弱火にすると、微圧計があまりあてにならない0.15kpa以下の世界に、とろ火だとほぼゼロにしか見えません。

ちなみにたとえばお好み焼きに最適な火力は0.5kpa位。小さなサイズをゆっくり焼くときで0.4kpaから始めて仕上げにちょこっと0.6kpaまで上げれば十分。それ以上はすぐに焦げてしまいます。他の料理もこれくらいをほぼ標準にしないとあっという間に焦げ焦げです。

なんでもはっきりとした数値で管理できるのはやはり便利。

次のテーマはやはりというか。今更ながらのしっかりとした温度プローブの設置とデータロガーの活用です。