The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

ARTISANによるTEMPURATURE管理の実際。

投入温度は170度、DRYENDで投入完了もしくは反転開始。FCが反転完了。火力OFFが降ろし始めたタイミング。DROPがFRYENDです。ちょっと火力強すぎ?

当日の通算5バッチ目の記録です。いろいろやってみると、意外に水分の多いものをあげると急激に温度が下がって最適な範囲から外れるので、火力を上げてみるわけですけど、それでもちょっと間に合いません。油はこのくらいの温度だとほとんど蒸発しないので、温度が上がるのも下がるのもゆっくりですが、水分のあるものを入れると、ぐーんと下がってゆきます。やはり短時間でしっかり揚げるには十分な熱容量を確保するのが第一優先であることがわかります。とはいえ、家庭用の火力でうまくあげようとすれば本来はあまり油の温度が下がるのは好ましくないとはいえ、時間はかかっても投入後は1.0kpa位に落として、ゆっくりいった方が特に見栄えの面では良かったと思いました。というか火力と熱容量のバランスですかね。火力を上げたければ、たくさんの油が必要ということかも。スムーズに短時間で上がるには温度は下がっても150度台くらいか140度を下回らない程度に収まった方が良いようです。そして、見栄えを考えるとあまり高い温度になりすぎない方がやっぱり良い。

下敷きにしているのは4バッチ目で、途中で火力をあげても間に合わないと感じたために、5バッチ目では最初から最後まで最大の火力で通してようすをみています。

意外に、とんかつなどは水分が少なめな分、ネタの大きさの割には温度変化が緩やかでそんなに気にしなくても、相当、お店で食べるのとそんなに遜色ない程度に仕上がる、というか、投入温度と降ろすタイミングと温度を守って、表面の色合いをみながら時間を調整しさえすれば下手をするとほとんど専門店並みに感じるくらいなのに、水分の多い野菜(たまねぎ)などはなかなか。結構、順番に上げていくタイミングがずれたりして、見かけもばらつきが大きいのです。むしろ野菜こそ、たくさんの油を使って尚且つ少量ずつ丁寧にあげないとお店で食べるようなものに近づくことも難しそう。もしくは時間がかかっても温度を下げてゆっくり水分を抜いてあげるかです。

コーヒーの煎りたてがどんなに何かあってもそれなりの魅力があるように、揚げたての天ぷらが美味しいのは当たり前で、十分美味しく食べられる範囲ではあるんですが、やはり大きな鍋でたくさん油を使ってしっかり一定の温度を保てないと無駄に時間がかかって、なかなかいい具合にいかず、火力でむりやりカバーしようとすると、すぐに焦げた感じになってしまい、仕方なく温度が上がり切る前にあげざるをえなくなるわけですが、そのために、カラッとした仕上がりにならない。

こうなるくらいなら、140度くらいまで一時的に油温が下がるのを覚悟でじっくり時間をかけた方が結果はよさそうです。

カツ類の場合、投入温度170度あたり、FRYEND190度あたりでなおかつFRYTIMEも3分から3分半程度でピッタリうまい具合に合わせられると、一般に言われているよりも短時間でしっかり火が通ってほどよい仕上がりにできるようですが、カツ以外だともう少し低い温度であげないと見栄えは特に揚げすぎ感が強く出ます。まだまだ修行が足りません。

家庭用の火力で大きなものをあげる場合とか、温度が一時的に150度切るくらいまで落ちるとしたら、最大4分半くらいかけた方が、むしろ良さそうです。わかっていても自分はせっかちなのでどうしても早めに勝負したくなってしまうんですよね。

それと、ちょっと高めの温度でカラメル感みたいなものがかすかにする方がどうしてもおいしいと思ってしまいます。そんなの普通はてんぷらに求めてないってば!