The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

Artisanによる加熱調理管理の実際 お好み焼き編

The okonomi curve.

こちらは似たようなものと思われるかもしれませんが、パンケーキでなくて、お好み焼き曲線になります。キャベツがたくさん入ったりして断熱材的な効果が発生するのと、天かすなども入り、相対的な水分量の割合が減るために熱伝導率が下がり、鍋底に触れる部分が焦がれやすいかと思ったら、160度少し超えるくらいになっても、目立って焦がれた感じにはなりません。ネタ自体はそれなりの厚みと熱容量があるので、たぶん、それが効いているんでしょうね。それともともとコーヒーに比べたら十分すぎる以上の水分が存在しているために、いろいろな混ざり物があってもさほど熱伝導率に響いていないわけです。

ちなみにお好み焼きは最低2回はひっくり返すのでその時に温度プローブを外さざるをえず、ボトムが2つ記録されていますが、このボトムの温度にはほとんど意味がありません。

強めの火力がいいかと思ったらそうでもなく、0.45kpa位で時間をかけて焼いた方がいい具合に仕上がるようです。焦って火力を上げるようなことをせず、最後の仕上げに長めの時間をかけるのと、イカの天かすなどを程よく配合することがパリッとした仕上がりにするコツです。

ピザみたいに焼きの温度で勝負といったことはありません。必要以上の高熱は却って鍋底で焦げてしまって熱が伝わりにくくなり、中心部分の水分が抜けないまま、生焼けになります。この辺りは特に豆がやわらめのコーヒー豆の焙煎にも通じるところですね。

火力を修正したのもあって、DROPの手前の急激な温度上昇が記録されています。これは水分がどんどん抜けて、鍋底付近にできた焦げの層の上にお好み焼き本体が乗っかっている状態になったために、空焚きに近い状態になっていた可能性があります。実際にに食べられる範囲とは言え焦げていましたし15秒以上早めに降ろすべきでした。