The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

何とか、復活したかも?の3キロ窯 久しぶりのモカでした

 

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0.2〜0.3kpa位から綺麗に燃えるようになりました!

https://youtu.be/-8BttQ95k9w

点火してしばらくして安定してくると、0.1kpa位まで落としてもほとんど赤火もでず。安定して燃えてくれます。放っておくと圧力計の数字はふらふら0〜0.2kpa辺りをその日の気分で彷徨ったりしますので、0.2kpa未満は、あまり当てにできませんが、0.2kpa超える辺りからなんとか実用できる範囲になりました。(カロリーは正確には計算できませんがある程度の揺らぎがあった方が面白いかもしれないと思うことにして)

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標準バーナーでの焙煎

1万キロカロリーの世界

とうとう、帰ってきました1万キロカロリーの世界です。

断然余裕です。あまり絞ると怒られますので、絞りたいところまでは絞られません。

これで200g焙煎するのは大変です。

スペシャルティ風の焙煎で極浅めに、しかも豆は1キロとか場合によっては1.5kg扱う場合はもう少し扱いやすいかもしれませんが、じゃじゃ馬とまではいかなくても、何だがカロリーに振り回されている感じがしてきます。

2バッチ目はうまくいくかというと、少し生き急いだような焙煎になってしまいました。ドラムの前後スペースが拡大している最新の三キロならまだしも、この時代のフジロイヤルの場合、9000kcal以上を発生させても扱いにくくなるだけで大したメリットはないかもしれません。

四キロとか焙煎したい場合はいいのかなといった感じです。無駄が多いような気がしました。

今度は標準バーナーに戻して、8333kcalと比較してみたいと思います。

8333と1/3kcalの焙煎

実際に、二キロ、三キロと入れてみたわけではないのですが、バーナーのカロリーと排気量との関係で決まる熱風やドラムの温度というのがありまして、そのバランスによって具合の良い焙煎量とか変わってきてしまいますし、焙煎スタイルとの相性というものが生まれてきます。やはり標準より余裕を感じて、わずか200gの焙煎でもぜんぜんしっくりきます。あまり意識しなくても、普通のコーヒーになって出てくる感じです。

(フジロイヤルの焙煎機は)もともと直火でスタートしたためか、この時代の半熱風は標準バーナーだと物足りない感じがありますが、そのもうちょっと感はなくなって、ゆとり感が出てきます。

でも、6000kcal台でギリギリの深煎りを狙った焙煎みたいなものはやりたくてもかんたんにはできないかもしれないと感じるくらい難しくなりました。

焙煎量を増やすとうまくいくかというと、逆にこの量で苦労するなら、もっと操りにくく感じるでしょう。

でも中深煎り程度まででしたら、この設定で行きたいと思いました。

6666・2/3kcalの焙煎

原付並みとはいいすぎかもしれませんが、やはり、5000kcalというのは実用性に欠けるようでした。旧規格の軽自動車550ccより少し落ちるくらいかもしれません。

今では旧規格の軽自動車から660ccに拡大されてかなりの年月が経ち、かつてのコンパクトカーと遜色のないくらいに実用性があります。というか居住性では上回っているかも。

それでも力感や余裕という意味では1万キロカロリーというのは体感では軽自動車から普通車に乗り換えたくらいの大きな差を感じます。普通車なら通常は1000ccから。カロリーを十分の一でわってみますと。ちょうどいい加減が見えてくるような気が何となくしまして。

要するに、6600プラスアルファの構成を試してみることにしました。今できる環境でもっとも標準バーナーに近い構成で、なおかつ少しだけ余裕のある値です。

ノズル周りを見直した今の環境ですと、標準バーナーでもある程度のことはできそうです。し、火力に余裕が欲しければ1万キロカロリーでいってもいいのですが。その前に、ちょっくら試してみようかと。

結果は、今のところ、思ったより安定して操作しやすい。ノズル周りを手直ししたのが大きいようで、燃焼も安定していまして、経年変化で緩くなっていたシーリングを手直ししたら、結構見違えるように扱いやすくなりました。

一キロ未満でしたら、この状態にほとんど不満はでないどころか一番操作しやすいかもしれません。でも、もう少し余裕が欲しいので、次は8333と1/3kcal を試してみようと思います。

最後にとうとう、標準バーナーに戻すか、どうかその後に検討するとします。

 

とうとう種火ターボを使って4000kcal +

どうやっても必要なカロリーが供給できそうになかったので、3キロなのに種火

ターボの出番となりました。

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ジスィズ・ワンバッチ

全体にカーブが緩やかなのは火力が足りていないと言うことです。本来なら、バーナー近くに配置したセンサーは300度以上を長い時間示していてもおかしくないのですが、全開でもこれです。

ただいま予熱中 3333と1/3 kcal/h

実は引き取った時から、真っ直ぐに回っていない感じがあり、ずっと、ドラムが偏心しているんではないかと心配していたのですが、杞憂でした。

最近、どうしても温まってくると異音がしてくるようになり、余計につけたセンサーが当たっているのではないかと何度も分解してみてみるのですが場所が特定できず、困っていました。何しろ、温まらないと音が確認できないのですが、一旦、温めてしまうと、次に分解するのは最短でも数時間後。内部は結構熱い部分が残るので、火傷するまでなくても、熱いのを我慢しながら分解するのはごめん被りたいところだからです。

なかなか、どうしてどこが当たっているのかわからなかったのですが、わずかにドラムの後端が接触しているのがやっとわかりました。なにしろ、何度か焙煎してやっとかすかに擦れ跡ができる位ですので、わからなかったのも無理はありません。

よくみると、バックパネルの穴も結構、歪んで開いていたりしまして、これはシュワルツシルト半径を超えた時空の歪が原因ではないかと思われます。

なんとドラムの前後のスペースは本当にギリギリな設計なので、ちょっと取り付けが1mm未満、0.5mmくらいのオーダーで外しただけでも接触する可能性が出てくる構造になっていることに初めて気がつきました。

やっと全体の仕組みがだいたいわかってきたので、再度調整して、新品の3キロとまったく遜色ないくらい綺麗に回るようになりました。

時空の地平の彼方へ

謎のブラックホールの正体みたり!

この穴が歪んで見えるのはiphoneのレンズの歪みではなく、たぶんこの年代のフジロイヤル謹製ロースター特有の時空の歪みだと思われます。

 

謎のブラックホールの正体

ただいま予熱中

予熱完了できるかわからなかったのですが、今のうちにバーナー3333kcal/hで焙煎が可能か試してみることにしました。

40分すぎてやっと焙煎開始できそうな感じになってきましたが、ドラムに流入する熱風の温度は全開でも低めで200度を切ってしまいます。深煎りしたくてもできない。

ハゼさせるのもやっとという感じになりそうですので、とりあえず、200gで試してみようと思います。

max 5000kcalでの焙煎

調整器は新品に取り替えたばかりだったのですが、ごく簡素なタイプだったためか絞った際に圧力の変動が大きめでした。これがディスカバリーで焙煎が安定しない原因のひとつともなっていたようでしたので、代わりに2本立て用の調整器を使ってみましたら、特に絞った時の圧力は流石に安定しています。

代わりに1キロパスカル超えると徐々に火力が上がっていったりしますので、後半油断できなくなりました。いつの間にか1分あたり0.1kpa位上がっていたりしてちょっと慌てます。使用中にボンベが調子を出すとどうしても圧力が変化するようです。最大値は大体2.55〜2.7kpaになります。

それでもだんぜん、焙煎しやすくなったので、これに気を良くして、バーナーの最大火力を5000kcal/hに落としてみました。ついでに、ドラムの前側のみと、後側のみにバーナーをセットした状態での比較テストを行います。

この条件ですと、500gの焙煎でもバッチリ思ったように調整できてスムーズに行くのですけれど、どうも風量が弱すぎたのか、味はいまひとつ。

それと時間が経っても、どうしても釜が温まりきっていないような感じがするのです。

豆の仕上がりは過去最高レベルに綺麗で、焙煎後のハンドピックでロスする分はほぼゼロ。ムラもまったくないのですけれど。いつまで経っても完熟しない(追熟しない)フルーツみたいな出来になってしまいました。

全開にしても何だか物足りない。あまりの余裕のなさに予定より早く実験を切り上げることになってしまいました。

10000kcal/h位あると、やっぱりいいですね。5000kcal/hでも車で言えば軽自動車クラスの実用性はあると思っていましたが、実際はほとんど原付レベルでした。そういえば旧規格の軽自動車は確か550ccでしたね…。

インバーターによる排気の実際

段階 周波数 総圧≒動圧として扱います
    予熱前 連続焙煎時 予熱完了後
-1 7.3hz -3.5pa -3.5pa -3.5pa
0 8.8hz -5.5pa -5pa -5pa
1 11.1hz -10pa -9pa -9pa
2 12.5hz -14pa -12.5pa -12pa
3 14.7hz -17pa -16.5pa -16pa
4 17.7hz -28pa -25pa -23pa
5 21.4hz -35pa -34pa -33pa
6 25.5hz -50pa -46.5pa -45pa
7 30.8hz -71pa -69pa -66pa
8 35.4hz -100pa 強制空冷 夜間
9 45hz -150pa 標準
10 72hz -200pa 暴風

-1は予熱段階   8〜10は冷却時のモードで焙煎にはむきません。

0〜7までの8段階が焙煎中のモードで、ファンに供給する電源の周波数で定義します。

7の位置(30.8hz)でバーナーOFFで71paを示す位置に合わせます。※

(ある程度、ダンパーのダイヤルで操作する場合と対応させたかったので)使いやすい2〜5ないし6あたりのポジションを中心に調整すれば焙煎可能なように意識して設定してあります。(私の場合は、ダンパーの代わりにARTISANに作った対応するボタンを押して記録しています。またここに示す値は日によって少し変動します。)

現実の数字は火力のバランスなどでダイナミックに変動してしまいますが、

風量も動圧もほとんど周波数に比例していますので焙煎中は細かい数字の変化は全く見ずに、周波数の表示だけを合わせるようにしています。

カメラの絞り(F値)と同じで2段開けると動圧が約2倍になります。

(風量は二乗特性がありますので、2倍にするには、4段、つまり0→4まで上げる必要があります。)

-1は主に焙煎の合間のアイドリングで使用します。(別名暖房モード)

バッチサイズや焙煎スタイルが変わっても風量の変化で2.2倍程度可変できれば十分ですので、0→6または1→7の範囲での操作で事足りますが少し余裕を見ています。※※

私の場合ですと、一つのバッチの中で操作するのは最大で3段分くらい(風量で7割増くらい)の範囲内にしています。

一例を挙げれば、焙煎開始で2、1はぜ前後で3、2はぜ前後で4といった具合です。

自分の焙煎機の今の環境ですと、多めのバッチで深煎りしない限り(例えば1キロ前後でしたら)ほぼ4固定で焙煎できます。

ちなみに圧力表示は変動します。表を見ていただけると分かるように、十分に余熱が終わった段階でバーナーがついている条件ですと4の17.7hzで23paぐらいまで下がったりします。これが、予熱開始前ですと、4の17.7hzで28paくらいを表示します。

このように、バーナーがついたり、釜が暖まると熱気球の内部のように熱せられた空気で圧力が上がるため、ゲージの数値(絶対値)は下がりますが、排気が弱くなっているわけではありません。単に釜の状態の変化が数値に表れているということです。

ここで、特に理由なく排気を一定の値に調節してしまうと、こんがらがってしまいます。

それでもバーナーのONOFFや豆の状態によって変動する圧力変化(静圧の変動)は、大きくても通常5pa程度のごく小さな範囲ですので、焙煎の重要なタイミングをピトー管で測った圧力で判断するのは難しいようです。さまざまな要素が絡むために何が原因で変動しているか峻別がつけづらいのです。

同様に、建物や焙煎機の設置環境にも影響されているはずですが、残念ながらピトー管で確実に判別できる変化とはいいきれません。

※ -71pa=7のポジションを基準としたのはこれ以上の段階、たとえばステップ8を定義して-100pa前後とすると日々の変動で計器のフルスケールを振り切ってしまうことになって合わせにくいため。9段目 -140pa超えると排気の強さに点火が困難になったり、極端なカロリー不足になってしまいがちです。

※※設置環境の変化や天候季節による変動もありえるということで若干余裕を見た設定としています。

空気の粘性の変化とカロリー

人力飛行機やグライダーを製作されておられる方の実感だと湿度の高い日は飛距離が伸びるそうです。余計な水蒸気があれば抵抗が増すような気がしますが、そうでもない。確かに水蒸気の比重は空気よりも低いので単純に考えても抵抗は減ることにはなります。

空気の粘性の変化はある程度数式で表すことができるのは確かです。

ではガスのバーナーについてはどうか。

焙煎機のガスバーナーの根元にはブンゼン式であれば小さなノズルがあって、これによって空気とガスとの混合具合が決まっています。

この部分の実際の動作を正確に記述するにはそれなりに流体力学の知識が必要で、自分の手には余るのですけれど、空気の粘性の変化の影響を受けているはずです。

季節によって焙煎にブレが生じやすいのはこの空気の粘性の変化に伴うガスのカロリーの変化がこれまで思っていたよりも大きいのではないかという気がします。

空気の密度の変化だけ考えて、供給される酸素の量を推定したところで変化の幅は数%なのですけれど、体感ではもっと大きな差に感じるからです。

それも、全体に10%余計にガスを消費するようになるといった単純な変化でなくて、ガスの流量や排気とのバランスでダイナミックに変化してしまうために、単純な修正ではカバーできないのだと思います。

日本のような四季の変化に富んだ環境で焙煎するというのは、とても繊細な作業であると改めて思います。

カロリー逆換算表 8000kcal→6000kcal

こちらは最初から増強したバーナーを使用している前提で増強済みのバーナーの火力を100%として計算したものです。

8000kcal/h 6000kcal/h
増強バーナー 標準バーナー
2.80 100%    
2.50 94%    
2.20 89%    
2.00 85%    
1.80 80%    
1.57 75% 2.8kpa 75%
1.40 71% 2.5kpa 71%
1.25 67% 2.2kpa 67%
1.20 65% 2.0kpa 64%
1.00 60% 1.8kpa 60%
0.90 57% 1.57kpa 56%
0.80 53% 1.4kpa 53%
0.70 50% 1.25kpa 50%
0.60 46% 1.2kpa 49%
0.55 44% 1.0kpa 45%
0.50 42% 0.9kpa 43%
0.45 40% 0.8kpa 40%
0.40 38% 0.7kpa 38%
0.35 35% 0.6kpa 35%
0.30 33% 0.55kpa 33%
0.25 30% 0.5kpa 32%
0.20 27% 0.45kpa 30%
0.10 19% 0.40kpa 28%