The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

風量と火力の設定条件の見直し①

 

実は本日RMTC当日前の最終MTGがあり、提出用の課題豆をメンバー全員が集まって焙煎しました。

新ためて北九州の水でテスティングしてみると、自分の焙煎もそんなに最悪でもなかったかなと思う部分もあり、ピークはそこそこ飲めなくもなかったのですが、焙煎機の調整用のテスト焙煎のネタとして軽くもう一度火を通して消費してしまった後でした。

昨夜、徹夜で作業していて、これまでの課題が一挙に氷解するような発見があって、ようやく光が見えてきました。

実はやっとバーナー増強が叶って、推定9300kcal/h以上の火力を手に入れることができました。これで初めて、一キロでも十分火が通り、スペシャルティ風の焙煎もできるようになりました。RORで8を超えるのさえやっとこさという感じでしたが、今では余裕です。どこかの本で見るような綺麗なグラフが意図しなくても簡単にかけます。ほとんど火力の調整もしていないのに。

今回、1バッチ目、2バッチ目だったにも関わらず、しかも、プロファイル的には決して理想とはいいがたいものの、芯残り感や雑味感、渋み感は表に出ず、まずまずの出来。このままどこかの店に出して普通に豆売りしても構わない品質です。とはいえ、意図したものとはちがったこともあって、やはり同じように調整用の豆としました。

何を調節しているかって?

それは今、かつてのように温度センサを増設しているからです。

ある程度、マノスターゲージ で風量が推察できる環境を作ってみたら、以前のようにドラムの内側外側に複数のセンサをつけていた状態で、それぞれの温度の変化をみながら、焙煎していた頃の方がより正確に釜の中に熱風が通り抜けたりする様がイメージできていたことがはっきりしました。

自分には必要な装備ではなかったかと、思い直したためです。

それと、以前、本当に過去最高レベルでうまくいった焙煎の前後でうまくいっていた理由がはっきりしたこともあります。

以前、吸入する熱風の温度を測って豆温度の代わりにならないかと格闘していたとき、そこそこうまくいっていたのですが、虎の子のセンサをすぐにダメにしてしまうことがあり、別の方法で代用できないか四苦八苦した末に、別の方式にへんこうしていたのですが、それがまずかったようです。というのはこれ、ある意味代替できるはずがないデータだったのです。

というのは以前測っていたのは、熱風の温度と思っていたら、半分はドラムの温度を測っていたようなのです。つまり熱風とドラムの温度を直接測って2で割ったような条件だったために、豆に伝わるカロリーがより正確に把握できる条件で焙煎できていたのです。

それをやめたために、いろいろなことがかみ合わなくなっていたのです。

そこで、今回戻せるところは戻し、変えれるところは変更し、センサの固定方法を工夫するとともに、9つないし10個のセンサを復活させることにしました。

自分はもうなれてしまったので、特に連続で焙煎しているときは、グラフを見るだけで、ほとんど一目で自分の釜の状態がわかるのです。焙煎の最中はたまにチラ見するだけのデータで、ろくに保存もしないし、めったに見返すこともありませんが、焙煎の土台となる環境を判断する最重要データだったのです。

それと現在、記録や焙煎操作にかかける神経や手間を最小限に収めて、豆の状態を見る時間が取れるように改変しています。

直感的にわかりずらかった火力の設定を%単位とし、風量は周波数やパスカル表示をやめてシンプルに0から10までの数字を振ることにしたのです。

ドラムの回転数に至っては基本、焙煎中は4段階でしか操作しないと決めました。そして、それぞれの操作に対応したスイッチをコントローラに取り付けて、パチッと一発でデジタルの数字を確認しなくて、ブラインドでも操作完了できるようにしてあります。

ついでに火力調整のバルブや計器も見やすい位置に移動し、正面の位置からほぼすべての操作ができるようになります。

3秒以内に火力と風量を必要な値に設定して同時に記録し、テストスプーンを見ながらでも操作できるようになります。また正面の位置から体を動かすことなく冷却スタートもできます。このあたりはプロバットやギーセンの操作感にも負けないものにしたいと思っています。

操作性重視の変更ですが、今の段階でも、とっても楽に感じるようになってきました。