コーヒーの焙煎において、もったいないと思うことはたくさんあります。
たとえばよねつの段階からたくさんの火力を余分にかけて始めなくてはならないところ、10キロの焙煎機に1キロ、2キロ程度しか入れずに焙煎するといったスタイルがスペシャルティでは珍しくないこと。
コーヒー豆が抽出中に溶液に溶け出す成分はごくわずかでしかないはずなのに、残りはガラ、ゴミとして捨ててしまう運命にあること。まだまだ有効な成分や栄養分やカロリーも、繊維もたくさんたくさんあるにも関わらず、捨てられてゆく。
でも一番、もったいないと思うのは、廃棄される空気、つまり排気中にある揮発成分です。
コーヒーの焙煎中に発生する独特の芳香はそれだけでさまざまな有効な揮発成分を含んでいるはずです。
もし、これらを回収して有効利用できれば、コーヒー豆の精油として利用価値が出るかもしれません。
もちろん、ビジネスにするに値する効率で回収し、元を取るのはかなり難しいであろうことは想像に難くありません。
それでも特にブルーマウンテンの精油とか、パナマゲシャの精油とかになれば、なんとかなるかも。
さすがにこれだけはちょっと小型の焙煎機で試すというわけにはいかない。
一日中焙煎しているレベルの工場でないとできないことかと思います。
どこかでやってみてくれないかなと思ったりします。
とりあえず、コーヒー豆、1トンくらい用意していただいて…