The Coffee Roaster House

just around five pounds retreat

Artisan手網の限界!?

一応、今回用意した手網の標準焙煎量は80gという説もあったので、試してみると、本当に最新の焙煎機の豆温度計の表示とあまり変わらない測定値がバッチリ出ています。

もちろんというか細かくいうと、RORはかなり暴れますがサンプリングレートを長めに取ればそれもかなり落ち着いてきます。ある程度脳内補正できるようになっているので、そもそも設定の変更などしなくても、どうにでもなります。

しかし、肝心の結果は。もうそんなに回数試すまでもなく、却下。

豆の膨張もある程度考慮しつつ、しっかりそれぞれの豆にバーナーの燃焼熱が当たる条件とすると、やはり55〜60gあたりを最大焙煎量とすべきという結論に。

それとやはりというかartisanの記録に片手が頻繁に取られる状態だとかなりいろいろな工夫をしてやらないと手網ではできません。豆を揺する手、記録する手、火力を調整する手、排気を調整する手の4つが必要になります。同時に操作しなければ兼用できるとはいえ、同時に近く、記録と調整はしたいので、なかなか大変。今回用意した環境だと熱風を閉じ込める円筒やガラス蓋がどんどんズレて落ちてしまうので、上の蓋など全体を支える手も必要ですから、結構頻繁に揺する手を止めたりしなくてはならない状態で、おちついて焙煎するどころでありません。もちろん、細かく工夫すればもっとやりやすくはできるのですけど、この構成だとシンプルに温度表示器だけをみながらの方が相応しいように思います。

とりあえず、湿度の焙煎に与える影響について。今回用意した手網の環境に限るかもしれませんが、水分量の多い、ウォッシュトでは湿度は低め、ナチュラルでは高めの湿度が好ましいという結果になると当初は予想していましたが、全然違いました。

却って、水分量が多めであっても、特に柔らかい豆の場合は、湿度がギリギリまで高いくらいの方がどちらかというと煎りやすいという結果に。

今回、火力の調整がシビアなので、その影響も無視できないのですが、ナチュラルの場合もあまり乾燥しない方がいいということだけは確かなようで。少なくともウォッシュトよりも高い湿度が要求されるということはなく、むしろ、水分量が低い分、低めの湿度でもなんとかいけるという感じです。特に密度が高い豆で乾燥している場合、空気は乾燥していてもそこそこなんとかなり、湿度が上がってしまうと却ってコントロールしにくくなる感覚さえありました。たぶん、密度が高い豆はもともと間口が広いというのもあるのでしょう。これはもう少し回数多くやってみないとはっきりとしたことは言えない段階ですが意外な結果でした。

artisanでの記録前提だとやはり手網は厳しいということで、次回以降は小さなドラム式に戻ることにしました。