フジロイヤルの焙煎において、重視される項目に中点(本来の意味としてはおそらく宙点)という概念があります。
英語に直訳すればターニングポイント、豆を投入した後、下がっていた温度がいったん底を打って上昇し始める、その底の部分の温度と時間のことを指すようです。
英語ではこれをボトムとも呼ぶようです。
ということは、フジロイヤル以外の焙煎機においてもある程度重視される項目であることだけは確かです。
この地点から、ハゼに達する温度前後のところまでにどれくらいの時間をかけるかで、おおよその焙煎のスタイルは決まります。
この中点ですが、どれくらいの地点がいいのか、定説のようなものがあるかというと、本当のところ、よくわかりません。
でもおおよそのところ、一般のドラムを持ったフジロイヤルに近いタイプの焙煎機の場合で、おおまかに1分15秒から3分くらいまでが標準的な範囲ではないかと思っています(余熱完了した状態で)
ただ、これはドラムを持たないタイプだったり、熱風式だったりするとまた違ってくると思います。そのような焙煎機の場合ですと、必ずしも中点を意識しなくても焙煎を組み立てることは可能かもしれません。
ところで、この中点というのをどう測るかかがより重要となります。何度にするかということです。
つまり、焙煎機の中のどこの部分の温度に注目し、どのように測定するかがすべての前提条件を決めるのです。ここが決まらないと、そもそもの話が成立しません。
では、次はどこの温度をもっとも重視するかです。